5月~6月の水温
(上記は神奈川県江之浦海岸の一年間の海水温の状態です。)
5月の海
5月中旬頃に水温は18℃になります。
ワカメはほとんどが枯れて古くなった根と芽カブだけが残り、先端から溶けて無くなります。
透明度は濁った状態が続きます。
「観たい方は必見!アオリイカの産卵 15」で紹介した高級イカのアオリイカ(バショウイカ)が産卵を始めます。
産卵する場所は深度6~20mのカジメやホンダワラなどの海藻、多い時は20~40匹ものアオリイカが集まります。
植物プランクトンも動物プランクトンも増え、水温も上がって魚達にとって子孫繁栄のベストシーズンが始まります。
魚達の動きも活発になり、数も増えてきます。
産まれたての稚魚も増えていきます。
ダンゴウオは2.5cmほどの成魚の大きさになり5月末には姿を消します。(何処に行くのか今だ未解明?)
6月の海
6月に入りアオリイカの産卵は続きます。
産卵場所のタマゴが密集すると違う場所へ引っ越して産卵します。
ワカメの痕跡は根だけになります。
「美容と健康に良い女性の味方」ということで近年ギバサの味噌汁などがTVで紹介されました。
ホンダワラの仲間、アカモクという海藻でこの時期に最成長6~7mになります。
産まれた稚魚たちはプランクトンを食べ育ち、その稚魚たちもエサとして捕食されます。
また成長した魚達は産卵の時期を迎えます。
①あるものは水底の岩に着底卵を産み
②あるものは中層に浮遊卵を産み
③あるものは表層に浮性卵を産みます。
そして
①の着底卵だけ親が孵化するまで一週間程度、ヒレで卵に水をかけ世話をします。
②と③の浮遊卵、浮性卵は産みっぱなし、ほったらかしで海流の流れにまかせます。
およそ1ヶ月半続いたアオリイカの産卵は6月末になると終了します。