7月の水温
7月に入ると水温はさらに上がります。
7月初旬19~20℃。
7月20日頃には23℃まであがります。
いよいよ私がドライスーツからウエットスーツに衣替えする水温です。
23℃になるとウエットスーツに衣替えするのは長く潜っていても寒く感じないからです。
気分も心の底から夏になります。
プランクトンは以前多く、ワカメは完全に跡形なく溶けて無くなりました。
アカモクは切れて無くなり、カジメは育ちます。
栄養分いっぱいの海、そのため透明度は良くありません。
けれどエサが沢山あるので稚魚も子供も大きく育ちます。
スズメダイのハネムーン
7月上旬になるとスズメダイの結婚のシーズンです。
深度6m~14mまで今までいなかったスズメダイが何処から集まったのか?
水底から中層までスズメダイの群れでお祭り騒ぎ
穴掘れわんわん
オスは水底の岩下の砂を胸ビレで15cmほど掘り、岩肌が見えるように溝を掘ります。
砂に埋もれていた岩肌はフジツボや海藻などの付着物も無く綺麗な状態です。
あたり一面、穴掘りオスがいっぱい。
魚の世界もナンパ
するとオスは中層に泳ぎあがりメスを誘います。
「ちょっと、俺良い巣を作ったんだ。近くだから見においでよ」
誘ったメスを自分の掘った溝の岩肌へ連れてきます。
気に入らないとメスは再び中層へ逃げます。
「まだまだ深さが足りない、岩肌も狭い。こんなんじゃダメね」
オスはさらに巣を手直し、巣穴を改築、深く大きくヒレで掘る。
ナンパ出来るまであきらめない
そして再度メスを誘いに中層へ向かいます。
連れ帰ったメスが巣穴を気に入るとゴールイン!
メスが綺麗な岩肌に灰色に見える卵を産み付けます。
産み付けると直ぐにオスは精子をかけます。
産卵後メスは中層へ戻ります。
「あ~スッキリ! あとはよろしく~」
男はつらいよ
オスは受精した卵を守ります。
砂で埋まらないようにヒレで水を掻き
フジツボや藻で覆われないようにヒレで水を送ります。
およそ一週間オスは卵に水を送り世話をします。
卵が孵化するとオスは巣穴を離れます。
「坊主たち元気に暮らせよ」
スズメダイの群れはいなくなります。
およそ一週間だけのカーニバル
そしてもう一度
8月末~9月上旬にスズメダイのこのカーニバルがあります。