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大介が側に寄るようになって7年
テトラポットの工事で魚が減った
5年ほど前、江之浦に台風時の波を打消すためのテトラポットが増設された。
そのため講習エリアが少なくなったり今までいた生物が居なくなったりした。
アオリイカの産卵は今年盛んに行われたがテトラポット工事の後2年ほどはアオリイカの産卵は少なかった。
増設工事の振動が煩かったためか海流が多少変わってしまったためかは解らない。
5年が過ぎ魚が多くなった
5年が過ぎ、テトラポットのコンクリートの表面にも色々な生物が付着し、テトラポットの中の隙間には今、様々な魚のアパートとなっている。
特にクロダイを多く見るようになった。

7年前からお友達のイシダイの大介
そして7年前から潜るとペッタリついてくる魚がいる。
大きなイシダイの大介だ。
とても人懐っこくてなかなか離れない。
ダイビングの終了時、深度4mでエキジットロープに摑まる頃やっと諦めて帰っていく。
大介は水温18℃以上が好き
イシダイの大介は5月頃、水温18℃を上回ると何処からかやってくる。
また水温が18℃を下回る12月頃に姿が見えなくなる。
寒い冬場は何処かに隠れているのか大介は顔を見せない。
イシダイがいる海
イシダイは日本の本州、四国、鹿児島、朝鮮半島南部に分布している。
イシダイの親戚であるイシガキダイはやや南の沖縄方面まで分布する。
イシダイの仲間はこの石垣模様のイシガキダイだけである。
イシダイはグレーに6~7本の黒い横島が入る。
(魚の縞模様は釣り上げた時の向きで呼ぶため水中で泳ぐと時の縞の向きと逆になる)
子供は白またはアイボリーの下地に黒い縞模様で親に比べ縞がハッキリしているのでシマダイとも呼ばれる。
クチグロとクチジロ
イシダイは大きくなるとグレーの部分が黒くなり縞模様が不明瞭になり口が黒くなる。
イシダイが大きくなって口が黒くなったものをクチグロイシダイと呼ぶ。

イシガキダイが大きくなるとイシダイとは逆に口が白くなるのでクチジロと呼ぶ。
大介は立派にクチグロイシダイである。
エサは大きさによっても変わってくるが貝類、カラス貝、サザエ、アワビ、フジツボなどが好物でカニやエビ、ヤドカリの仲間も大好き、特にウニにはかなりこだわりがある。
釣り師にとってのイシダイは
イシダイは釣り師にとって磯釣りの代表的な魚、そして磯の王者だ。
サザエやウニ、時にイセエビなどをエサにする豪華な釣りになる。
貝を砕くほどの歯を持っているため通常の糸では切れてしまうため、針の部分には糸の代りにワイヤーを使う。
滅多に釣れないため幻の魚、市場に出る数も少なく高級魚と呼ばれる。
釣られるなよ!
そんなクチグロイシダイの大介は今日も元気にダイバーと遊んでいる。
これは一年前の大介。
釣り師に釣られないようにと願うばかりである。