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ダイビングでBCDを使用するとなぜ楽なのか?

水面ではBCDに空気をいれる

浮いているのでゆっくり泳げる

水面でBCDに空気を入れておけば楽に浮いていられる。

水泳のように頑張って泳ぐ必要はない。

沈まないのでゆっくり泳ぐことが出来る。

エネルギーの節約。

浮いているので楽に休める

水面で休む時にもBCDに空気を入れる。

手足を動かさなくでも沈まない。

楽に休息できる。

これもエネルギーの節約。

深く潜ると体が重くなる

深いと体が重い

水中深く潜ると体が重くなる。

これは水圧でウエットスーツが圧縮され浮力が減っていくため。

深ければ深いほど体が重くなっていく。

重くなった分はBCD(浮力調整具)で調整する

重くなった分、BCDに空気を入れて浮力を調整する。

上手に調整するとプラスマイナスゼロの状態、浮きも沈みもしない状態にすることができる。

ダイビングではこの浮きも沈みもしない状態を中性浮力と呼ぶ。

体が軽いので非常に楽。

ウエットスーツの浮力を相殺するためのウエイト

ダイバーは保温と保護のためにウエットスーツやドライスーツを着て潜る。

スーツには浮力がある

ウエットスーツとドライスーツには浮力がある。

スーツの生地であるクロロプレンゴムの中に独立した気泡が沢山入っている。

この気泡によってウエットスーツは浮く。

ドライスーツは更に内側に服を着て空気をため保温力を増す、その傍ら浮力が増す。

ウエイトを着けて浮力を相殺

そのままでは潜ることが出来ない。

ウエイトを装着して潜る。

ウエイトの量は立った状態で水面が目の位置にくる浮力に合わせる。

水面での中性浮力の状態。

そのまま大きく長く息を吐けば潜降する。

息を吐くことによって肺の空気が減り、浮力が無くなる。

なぜ深く潜ると重くなる

潜降すると水圧がかかる

深度と気圧と空間の変化
深度と気圧と空間の変化

水圧は個体や液体に変化を与えないが空間には変化を与える

浮力6kgのウエットスーツ

例えば浮力が6kgあるウエットスーツで潜ったと仮定する。

水の重さは1kgで1リットル。

6kgは6リッターの空気

6kgつまり6リッター分の空気がウエットスーツのクロロプレン生地に入っている。

潜るために中性浮力になるように6kgのウエイトをつける。

潜降していくと水面では中性浮力であっても重くなってしまう。

水圧によって生地内の気泡が圧縮されるため。

深度10mへ潜ると

深度10mへ潜ると圧力は2気圧、水面に比べ2倍の圧力になる。

ゆえに1/2に圧縮されウエットスーツ内の6リットルの空間は3リットルに圧縮される。

ゴムの弾力性など無視した理解するための理論上の話。

深度10mで浮力が6リットル分から3リットル分に変化する。

けれどウエイトは6kgをつけたまま。

このとき体は3kg分重い。

深度20mでは

深度20mでは3気圧、3倍の圧力なので空間は1/3に圧縮される。

水面で6リットルの浮力は2リットルに圧縮される。

浮力は2kgしかない。

けれどウエイトの重さは変わらず6kgのまま。

4kg分重い。

深度30mでは

30mでは4気圧、1/4に圧縮され、浮力は1.5kgになる。

ウエイトは6kgのまま変わらない。

4.5kg分重い。

このように深く潜ればその分、体が重くなる。

深度に応じて重くなった分BCDに空気を入れる。

中性浮力をとれば体が軽くなり、泳ぐのも、遊ぶのも楽になる。

浅くなれば膨張する

注意しなければいけないのは浮上のとき。

BCDに入れた空気は深度が浅くなると膨張する。

浮力が大きくなりBCDの空気を抜かないと浮いてしまう。

急激な浮上は潜水病のひとつである減圧症を引き起こす。

浅くなってきたらこまめ空気を抜く。

深度が増せば体が重くなった分BCDに空気を入れて、浅くなれば膨張する空気を抜く調整を行う。

水着だけで潜るなら

もし水着だけで潜るなら浮力が変化する空間がない。

裸に近い状態ならほぼ中性浮力の状態。

水面でも深く潜っても浮力の状態は変わらない。

BCDの調節をせずに水面でも深く潜っても中性浮力の状態が維持できる。

ただし、肥満体は中性浮力ではなく浮き気味なので若干のウエイトが裸でも必要。