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休んでいたダイビングを再開する方法

ダイビングを休んでいた3年間

コロナ禍3年間

志村けんが亡くなってから3年。

荒川の水底掃除作業をしている時に訃報を聞いた。

3月末なのに雪が降り茶色の河原は白く染まる。

誰もがその知らせに驚き、また深い傷心に沈んだ。

あれから3年。

もっと遠い昔であったような、ついこないだったような12季節が過ぎた。

コロナ禍でダイビング自粛

コロナ禍で外出自粛営業自粛がありダイビングへの足が止まったまま戻らぬ人も多い。

足止めされていた人も今年は胸を張ってダイビングに返り咲くことができる。

3年もの間元気にしていただろうか。

ダイビング復帰が不安な人は復活のためのリアクティブプログラム(リフレッシュプログラム)がある。

深度5mのダイビング用の温水プールで実施している。

波もなく、透明度も良い、エアー切れの心配もない、温かい水中でのリフレッシュも面白い。

ダイビングを思い出したならいよいよ楽しみの海でダイビング。

レギュレターとBCDのリフレッシュ

ダイビングを復帰するため大切なことがある。

レギュレターとBCDの手入れは無事に済んでいるだろうか。

3年前からバッグに入れたまま押入れのホコリと一緒に眠らせたまま?

オーバーホールした後、一度も海で使うことなく仕舞い込んだならまだよい。

ダイビングで使用したレギュレターやBCDの機械部分には真水で洗浄したとしても塩分が細部に侵入する。

この塩分は入念に浸水洗浄しないと除くことが難しい。

塩分は金属部分を腐食する。

鉄なら赤い錆、胴なら緑の錆。

また塩は固まり白い結晶が可動部分に付着。

作動不良を招く。

レギュレターとBCDの作動不良が招く結果

レギュレターのファーストスーテジの作動不良

ファーストステージの作動不良は空気取り入れ口から塩分が内部に侵入しておきる。

レギュレターにとっては深刻な状態、塩の結晶や錆が高圧弁の動きを阻害。

弁が高圧空気の流れを止められず規定よりも高圧の空気をセカンドステージへ流す。

結果フリーフローが生じエアーが放出、流出は止まらない。

ピストンタイプの周囲圧受信部分の塩噛みや錆による作動不良でもフリーフローが生じる。

セカンドステージの作動不良

セカンドステージの作動不良は低圧弁とその周辺の塩噛みや錆が作動を阻害。

デマンドレバーと低圧弁の動きが悪くなる。

結果、吸気がしづらくなったり、フリーフローするようになる。

BCDの作動不良

BCDの作動不良は主に空気を入れるインレットボタンの中でおこる。

ボタンの内側にある主軸、スプリング、小さな弁の部分にできる塩の結晶や錆。

これが作動の邪魔をする。

結果、ボタンを押すと戻らず空気が入り放しになる。

水中でこのトラブルが起きればBCDが膨らみ急浮上の緊急事態。

中圧インフレーターホースを即座に外し、空気を抜く必要がある。

3年ぶりにダイビング前に器材メンテナンス

錆と塩の結晶を取り除く

一度生じた塩の結晶と錆は簡単には取り除けない。

内部を全て分解。

塩と錆を取る溶液に浸け、超音波洗浄機を使用して取り除く。

超音波洗浄機による振動と泡で細部の汚れを取り除くことができる。

分解掃除の後は組立

2nd分解
2ndステージ分解 21パーツ

不良部品を交換。

洗浄後の部品を乾燥。

Oリングをグリスアップ。

順番に組み立てる。

200kg/㎠の空気圧力をレギュレターに通し、機械を通して作動調整をする。

調整後、一定時間放置、安定させる。

さらに作動を再確認する。

オーバーホール

以上の事をオーバーホールと呼ぶ。

通常オーバーホールは1年以1度または1年以内でも50ダイブごとに行う。

1年に1度しか使用しなくてもオーバーホールは必要。

見えない内部の金属の腐食は進んでいる。

レギュレターとBCDにもリフレッシュを勧めたい。