想い出すトカラ列島 強流の雄神瀬 凄かった奇跡のダイビング 379

yachtさんお元気ですか

夜中、突然のメール

夜中にメールが突然届いた。

睡眠中で着信に気づいたのは朝だった。

送信者は過去、パラオとトカラ列島の海を一緒に潜ったyachtさんだ。

6年前トカラでのダイビングが最後で、そのあとお目にかかってはいない。

ダイビング禁止

その年の年末に体調を壊し、ダイビングと大好きなお酒を医者から禁じられてしまったと連絡があった。

それが最後だ。

メールの内容はダイビングを懐かしがっているような、何か挨拶しているようなそんな文だった。

あのときyachtさんと一緒に潜ったトカラの雄神瀬での1ダイブは過去のダイビングでベスト5に入るものだった。

それがこれだ。

そのときの手記

強流の雄神瀬

イソマグロがきれいだ!

大きさは1.5mほど、つがいで寄り添っている。

青い水面と濃い藍色の見えない水底の間を銀色の腹を浮かせ、彼女を口説いているようだ。

強い流れなど、まったく感じさせない、どうどうとした泳ぎで目の前を通り過ぎては藍黒の中へ消えてはまた戻っ
てくる。

その間、3匹のイソマグロと5匹のイソマグロが代わるがわる藍黒の中をぬぐうように現れ、そしてまた消える。

ここはトカラ列島の中の沈み根、深度24m、強い流れで滅多に入れぬトカラ有数のポイントのひとつ。

今度は1mほどのツムブリが20匹の群れでやってくる。

皆の肩を叩くように回って行く。

見事な魚体だ、形も良い。

逃げることなど考えていないだろう。

さらにお約束のようにテングハグモドキの丸い形が団体でやってきた。

数はおよそ200枚ほどか。

まばらにギンガメアジもチラホラやってくる。

全てがデカイ

全てが大型だ。

そして元気よく素早く泳ぐ。

黒潮の強い流れ、のんびりなどしてられない。

トカラの魚らしい動きだ。

ロウニンアジはやってきた

今ひとつ

足りぬ

GTを見ていない。

ロウニンアジ(GT)が出ていない。

時間も15分を過ぎ、残圧も100を過ぎる頃。

さらに流れの上へと根を這い進む。

根のTOP、流れの先端に出たとき、GTはやってきた。

大きさは1.3m、30kgはありそうだ。

そして、その背後に5匹が連れ添っている。

デカイ!

満足!まんぞく!!

これで言う事は無い!

モルディブのフイッシュヘッドやグラデゥーチャネル、パラオのブルーコーナー、ランギロアのバースにも劣らない。

いや、それ以上か

残圧に余裕無し、浮上

20分を過ぎ、残圧も余裕無し。

これ以上いるのは危険。

浮上のサインを出す。

先端を周り、根に添い、ドリフトしながら浮上。

お別れの挨拶にバラクーダが3匹やってくる。

左水面20m先にカツオの群れが銀鱗をキラキラ輝かせ、また来いと言っている。

1ヵ所だけを見てはいられない、首を振る回数が増える。

本当のドラマは最後にあった

もうすぐ、Safty Stopの5mだ。

前方下から、こちらに向かって来るものがいる。

茶色い影だ。

何だ?

GTだ!

デカイ!!

1.3~1.5m、30~40kg ?

5匹?

完全に偵察しに泳ぎ来る。

先頭の1匹は右へ

目と目がぶつかる。

「上等!」と啖呵をきって行く。

残りの数匹?は左と下を通過!

いや、違う!

10匹!20匹!

その向こうにまだ続く、50だ~!

まだ後がある!

100匹ほどの群れだ!!

どれもデカイ!

その瞬間は、あっと言う間に過ぎて行った。

20秒か?30秒なのか?40秒なのか?

何のために群れている?

そして何処へ行く?

ガリレオのコンピューターが言う、心拍数150超。

大興奮だ!!

頭からフィンの先端まで血が踊っている。

かつて、こんなダイビングをした事は無い。

子供のGTの群れなら見た事はある。

パラオのペリリューコーナーの先端で子供たちは良く群れている。

こんな大きなGTが数多くの群れを普通はつくらない。

5匹程度で狩りをすることはある。

人生で2度と無い

今まで数多くのラッキーなダイビングを経験してきた。

しかし、この海には脱帽だ!

すごい!!

ジンベイザメと一緒に泳いだこともあった。

マンタと踊った事もある。

コククジラがゴロゴロしていた事もあった。

イルカとキスをした事もある。

けれど今回がベストである。

人生で2度と無いダイビングだ。

来年もこの興奮を追いかけてトカラへ来たい。

これがyachtさんを想い出すダイビングだ。




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