海水温は本当に上昇しているのか?

海水温が上昇している現象

東京湾、三浦半島、西湘南海岸では海水温の上昇により養殖ワカメの育ちが悪くなり、一部では廃業に追い込まれている。

そして昨年10月の台風19号の影響と草食性の魚、アイゴの食害によりサザエ、カジメのエサである海藻のカジメが消滅したまま復活しないでいる。

いままで見たことのない暖海系の魚が見れたりしている。

本当に沿岸の海水温は上昇しているのだろうか?

1日の海水温の変化

陸上の気温は昼と夜では大きく変わる、時には10℃以上の気温差がつく。

けれど海水温は昼と夜でもあまり変わらない。

房総半島の先端、館山などの暖流と寒流の入り混じる水域は水温の上下は多くなるがそれ以外の場所なら水温差はある時でも1~2℃が普通。

40年前の海水温

約40年前の西湘南海岸、伊豆半島の水温は10月18℃、11月17℃、12月16℃がだいたいの水温だった。

伊豆大島では12月でも18℃より下がらないと大島のホテル社長と話したことを覚えている。

最近の西湘南海岸の水温は12月に18℃より、あまり下がらない。

西湘南海岸でワカメの養殖

西湘南海岸では6年前まで水温の下がる冬を利用してワカメの養殖をしていた。

ワカメは冬の寒い時期に育つ海藻。

11月、水温18度になるとロープに種付けをして沖のブイに吊るした。

3月になると見事に育ったワカメを水揚げし、塩蔵ワカメや干しワカメに加工して出荷。

取り立ての新鮮なワカメを漁師から譲ってもらい、毎年ワカメのシャブシャブやサラダを楽しみにしていた。

5年前からワカメの発育が悪くなり、ワカメの養殖をやめてしまった。

水温16℃になるのは11月から2月へ

12月には16℃になっていた水温が1月になり、今では2月になってやっと16℃に下がる。

天然のワカメが着き始めるのが以前1月正月明けだった、それが1月末から2月、今年は3月初旬にやっと見られた。

以前は3月になれば育ったワカメで海はジャングルのようだった。

海水温22年間の実際の記録を比べる

水温22年間のデータ

実際の水温22年間のデータを表にした。

西湘南 海水温(℃) 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1998年 23 24 24~25 22~23 21 18
1999年 20~22 23 24 25 21 18
2000年 21 22~25 23~24 23~24 19 18
2001年 20~21 25~26 20~21 17
2002年 20~21 20~21 25 23 17
2003年 23 24 24 24 21 19
2004年 25 25 21 19
2005年 22 22 23 21 18
2006年 20 21~24 23~24 21~22 18~19
2007年 22~23 23~24 22~23 20 19
2008年 19~21 23~26 24~25 23~24 21~22 18~19
2009年 18~21 21~41 23~24 23 21 19
2010年 18~22 23~27 24~29 24 22 19
2011年 22~24 25~26 25~26 24 21~22 18
2012年 21~24 26 24 21 18
2013年 20~21 24~26 26 24 21 16~17
2014年 19~22 23~26 24~25 20~21 15~16
2015年 20~27 21~27 25 23~24 19~20
2016年 19~21 24~25 25~26 21~25 21 18
2017年 21 24~26 22~24 21~22 17~18
2018年 20 25~26 24 21 20
2019年 22~23 24~25 25~26 20~21 18~20
2020年 20~23 21~23 24~25 22~23

上記は西湘南海岸の22年間の7~12月までの半年分だけの海水温の記録。

実際にスキューダイビングで潜り、水面から深度16mまでの水温を表した。

バツ✖記号は台風や大波により潜水地に潜れかった印。

表からわかること

この表から読み取れることは、年によって高め低めは多少あるが22年間のあいだに極端な上昇はしていない。

陸上では暑い7月と寒くなる11月の海水温は同じに近い。

今年の夏の水温はあまり変わらないけれど11月の水温は過去で一番高い、と言っても1℃だけだが。

2018年から12月の水温が高め

21年間の12月の平均水温は19℃、40年前が16℃とすれば3℃も上がっている。

今年の12月の水温が20℃以上であれば2018年から3年連続12月に水温20℃を記録したことになる。

もしかすると低水温時期の水温が上がり始めてるのかもしれない。

半年だけではなく、通年で水温を確認する必要がありそうだ。