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ダンゴウオの季節がやってきた、江之浦初確認
ダンゴウオの産卵とエンジェル
ダンゴウオ初確認
ついに今年もダンゴウオが現れた。
神奈川県江之浦海岸の深度12mの大岩、エツキワノカワ(赤い海藻)の上にいる赤い個体のダンゴウオ。
![](https://trevally.jp/wp-content/uploads/dango07.jpg)
水温は15℃。
今すぐ潜れば見つけられる可能性は高い。
1~2週間はこの場所に居続けると思われる。
もうすぐ産卵
そしてその後、産卵のためにいなくなる。
江之浦の場合は何処で産卵してるのかは不明。
個体数の多い東北方面では空のフジツボや貝の中で産卵する。
産卵後、親は卵が孵化するまで新鮮な水を卵に送り続け、孵化した後に親は寿命を迎える。
孵化したダンゴウオは毎年3月中頃2~3mmの大きさで現われる。
非常に小さく、見つけるのに苦労する。
ダンゴウオの赤ちゃん
産まれたての小さなダンゴウオの赤ちゃんはカジメという海藻に乗っていることが多い。
ツルツルした部分にお腹の吸盤で貼りつく。
孵化したばかりのダンゴウには白いハチマキの模様があり、愛称をハチマキ君とかエンジェルと呼ばれる。
![](https://trevally.jp/wp-content/uploads/dango04.jpg)
見つけるためには1ダイブの時間を全てダンゴウオ捜しに費やす、動かないダイビングスタイルが必要。
見たいならカジメとエツキイワノカワ
ダンゴウオを見つける
ダンゴウを見つけるにはダンゴウオの好きな場所を捜すことが重要なポイント。
腹びれが吸盤のようになり、平らなスベスベしたところなら吸い付くことができる。
ゆえにツルツルした海藻が好き。
赤ちゃんのときはカジメに付いていることが多い。
波で揺れるカジメの上でも飛ばされずにいる。
カジメとは
カジメとは褐色の海藻で岩の上に根で付着し、茎部があり、その上に葉部ができる。
ワカメに似ているがワカメよりも固く葉も厚い、またワカメのような中央の筋、中肋はない。
![ワカメ](https://trevally.jp/wp-content/uploads/00f38965590cb878421f71e60b6b6cd2.jpg)
ワカメは夏に枯れて無くなるがカジメは1年中存在する。
カジメはアワビやサザエなどの巻貝のエサになるほか人間の食用にもなる。
ダンゴウの赤ちゃんが好きなのは、このカジメの若い個体。
![カジメ若い個体](https://trevally.jp/wp-content/uploads/c9a9b429ed7e3561788d8af9a6caadb2.jpg)
葉部の中央のツルツルとした面積の広い部分に吸盤で吸い付いている。
ダンゴウオの好きなエツキイワノカワ
5mm程度の大きさになるとレンガ色のエツキイワノカワに居住場所を移動。
エツキイワノカワとはキノコの仲間であるサルノコシカケに似た海藻。
大きさは3~10cmと小さめ、水底よりも上部の岩の側面に付着している。
![ダンゴウオが好きなエツキイワノカワ](https://trevally.jp/wp-content/uploads/e2d3ae4d518487fcd37bab401cfe0057.jpg)
海藻と言うわりには硬く、カジメのように波でユラユラ揺れない。
上面の表側はレンガ色だが下面の裏側は白い。
レンガ色の中央部分はツルツルしている。
今年は何匹撮影できるか楽しみ。