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雷の落ちた場所にはキノコが良く生える

世界中で言い伝え

雷とキノコ

雷の落ちた場所には、キノコが良く生える。

昔からの言い伝え。

これは日本だけでなく世界中に知られている。

インカ文明で知られるペルーの人々は雷によってキノコがよく育つと考えていた。

10億ボルトの電圧

雷の電圧は10億ボルトに上ることがあり、落雷時はその電気が地面を伝わっていく。

これほど大きな電気が直接流れればキノコは焼け焦げてしまう。

落雷地点から少し離れた場所では、弱くなった電気がキノコに流れる。

この時キノコの中ではどんなことが起こるのか?

 

5万~10万ボルトが最も活発

2倍の量

専門家が繰り返し実験を行った結果。

1000万分の1秒間に5万~10万ボルトの電気を浴びせたときにキノコの生長が最も活発になることがわかった。

電気を浴びたシイタケの収穫量は、電気を浴びていない原木からの収穫量の2倍になった。

キノコの菌糸にひび割れ

雷の刺激によってキノコの菌糸にひび割れが生じ、そのひび割れた部分から新しい菌糸が次々と出てくる。

このためにキノコは2倍の量になり、また生育も早い。

雷によって生命の危険を感じたキノコが子孫を残す本能で活発に生育するためではないかと考えられる。

シイタケだけではなく他のキノコでも試されている。

らいぞう

現在、この小さな雷を人工的に発生するキノコ(シイタケ)増産装置を愛知県の企業が開発した。

その名は「らいぞう」、現在、愛媛県と共同で 特許申請中。

らいぞうは先端の電極から約10万ボルトの火花を発生させ、菌床へ電気刺激を与える。

10万ボルトと高い電圧を発生するが高電圧の専門的な知識がなくても安心して使える。

通常栽培より芽数が増え、生育が早まるので従来より増産と収穫期間の短縮が可能。

雷と同じ原理の電気刺激なのでキノコ(シイタケ)への副作用もなく品質は変わらない。

やがて高いマツタケも安くなる日がくるかも?