サメのロレンリチーニ器官に磁石(マグネット)を当てる

サメと磁石(マグネット)

磁石はサメ避けに効果があるのだろうか?

数年前からサメは磁石(マグネット)が苦手ということでサーフィンなどでも足に巻く強力磁石が販売されている。

けれど本当に磁石(マグネット)の効果があるのだろうか?

昔は聞かなかった話、試してみたくなった。

今回、千葉県館山市の伊戸でのボートダイビングでサメたちと潜る予定がある。

ここへ実際に磁石(マグネット)を海底へ持って行き、サメの鼻面に直接当ててみたい。

もし、磁石(マグネット)の磁力をサメが嫌るなら慌てて逃げる筈、そんなことを想像した。

サメの敏感な器官

  1. 音:音を振動として感じ、相手がエサの対象であるか判断する、例えば弱っている魚、暴れている魚。
  2. 臭い:サメの嗅覚は優れていると昔から有名、50mプールに1滴の血液で反応。
  3. 弱電流を感じる:100万分の1ボルトを感じる器官が顔の前面にある。ロレンリチーニ器官と呼ばれ鼻先下側から口の横まで小さな穴が開いており、ゼリー状の物体が入っている。このロレンリチーニ器官でエサなのか?死んでいるか?弱っているか?食べられるか?を判断している。

ロレンリチーニ器官に直接磁石(マグネット)

今回の試みはロレンリチーニ器官に磁石(マグネット)を当てる。

実際にサメの多くいる場所で潜る。

サメが寄ってきたら口の先端部分下側から口の周辺などロレンリチーニ器官へ直接自分の手で磁石を当てる。

その瞬間のサメの動きで磁石への影響をみる。

マグネット

海底で実際に磁石を当てた結果

ドチザメで検証

サメの対象種はドチザメ( Banded houndshark )。

ドチザメの大きさは1.5~2mほど、スレンダーなサメで薄い縞模様がある。

肉食で小魚を食べ、竿で釣られることもある。

ダイバーから見たドチザメ感は好んで襲ってくることの無い大人しいサメ。

歯は小さく、グローブをしていれば噛まれても痛いぐらいで済む。

館山市伊戸のダイビング

千葉県館山市の伊戸のダイビングでは商品にならない魚を漁師に分けてもらいドチザメに餌付けをしている。

もともと大量にいるドチザメを集めることにより定置網に入らないようにコントロールするのが目的。

ドチザメだけでなく、アカエイ、クエ、コブダイなども寄ってくる面白いダイビングスポットになっており、海外からもドチザメ、アカエイ、クエたちを見に伊戸へ潜りにくるダイバーが増えている。

磁石とサメの検証

ボートが港を出港して5分。

ポイントにつき深度22mへ潜る。

沢山のドチザメとアカエイがお待ちかね。

サバを1匹エサカゴから出すと臭いに興奮してドチザメとエイが寄ってくる。

エサを隠すとやがて取り巻かれ、サメ団子の中に体が消える。

レギュレターのホースが引っ掛かるのは当たり前、頭をかすっていくもの、視界を覆てしまう、グジャグジャ状態。

磁石(マグネット)の反応結果

そんな中で磁石をロレンリチーニ器官のある口の先端あたり全体に直接触れてみた。

サメは気にしていない、様子が変わらない。

今や臭いに夢中、エサに夢中、磁石なんか無視。

磁石が嫌でないらしい。

想像ではマグネットをロレンリチーニ器官に直接当てればピリッ!とした感じが伝わり逃げると予想していた。

それだけに愕然。

エサと間違えて磁石すら食べようとする。

狂乱摂餌。

磁石は全然効かない。

今後サメを避けるには

今後、磁石とサメ

ここまでサメが磁石に無反応とは思わなかった。

磁石をもっと強力にすれば効くのだろうか?

強力磁石には50kg、100kgを吸いつける強力な物もある。

パソコン、スマホ、液晶、自動車制御装置、船舶などに影響がでるため強力磁石の持ち運びには十分な注意が必要。

磁石の影響で周辺機器が壊れては何にもならない。

水中で強力磁石に100kgの何かが吸い付いてしまったら持ち上げることも離すことも出来ない。

危険であり、役にたちそうにもない。

サメに電気は効果的

確かにサメに電気は効果的だった。

ある南方系の島で20年以上前にサメ避けのプロトタイプ電気ショッカーを見たことがる。

フィンの片足に電気の発する板をつけ、手元のスイッチを入れると電流が流れるタイプ。

実験の結果、スイッチを入れる前に現れたサメは1匹しだけだった。

それも大人しいネムリブカ、伊戸のドチザメのように触るほど側には近づけない。

3mほどに近づいた時、スイッチを入れた。

その瞬間、驚いたように反転して逃げていった。

その後、その電気ショッカーの話は聞かない。

水中に持参できる弱電流型の携帯電気ショッカーでも作るしかないか?