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凄い世界
深海
時おり深海の話を聞く。
南極の深海の生物の画像を撮影したとか、博物館で深海の展示会を始めたとか。
深海という場所がどのような所だろうか。
とっても過酷な深度6500m
例えば6500mの深海はどのような世界か?
光は届かず真っ暗闇、深度200mを越すと光はほとんど届かない。
水温は1.5℃ととても寒い。
冬の北海道の海と同じ、一瞬で心臓麻痺になる。
そして水圧は650気圧、1㎠の面積に650kgの重さがかかる。
小指の爪の上に関取の逸ノ城を3.5人分乗せたことになる。
あっという間に小指はつぶれ、複雑骨折、完治不能。
暗闇、低水温、650気圧の水圧という環境ではとても生きてはいけない。
潜水艇しんかい6500の世界
潜水艇「しんかい6500」
日本にある深海用の有名な潜水艇は「しんかい6500」、深海6500mまで潜れる潜水艇。
2002年までは「しんかい2000」もあったが現在は運用休止。
「しんかい6500」は母船からロープもなく自力で潜って浮上してくる。
深海でトラブルに見舞われても誰も救助にはいけない。
そんな深さに行ける救助艇はない。
もちろんダイバーも潜れない。
現在は酒の持ち込みは一切禁止だが、以前は万が一、事故で生還が絶望的になった場合の最期に飲む酒が持ち込まれていた。
やはり相当危険な場所、そして危険な仕事。
「しんかい6500」はどんな潜水艇か
「しんかい6500」の居住空間は2mの球形の中だけ、この小さなスペースにパイロット2人、研究者1人の3人が入れる。
とても狭い空間で8時間を生活する。
閉所恐怖症の人は無理。
深度6500mまで潜降するには2時間半が必要、浮上にも2時間半必要で作業できるのは3時間だけ。
船内の圧力は陸上と同じ1気圧。
球形なのは圧力に一番強い形だから。
73.5mmの厚さのチタン合金で出来ている。
球形に装置を取り付けた潜水艇
この球形に色々な装置を取り付けたのが「しんかい6500」。
空気は二酸化炭素を薬で取り除く、酸素は圧縮タンクから21%になるように徐々に足していく。
駆動力はリチウムイオン電池でモーターを回しスクリューで動く、上下運動がし易いように上下スラスターもついている。
食事は個人でランチボックスを持ちこむ。
トイレはないので紙オムツを着用。
やはりとても凄い世界。
そして現在「しんかい12000」を構想中。