ロープの漂流物
今回のケラマダイビングでは特別なお客さんに会いました。
2日目にダイビングポイントからの帰りに漂流していた青く太いロープを見つけました。
ロープは絡み合い丸まり、ブイや釣り針などがランダムに掛かり素手で触るのも危険な状態のゴミです。
船の航行中にロープがスクリューに絡んだら危ないと船上に引き上げ港まで持ち帰ることになりました。
一抱えもある大きなゴミ、手鉤を使用して船上に引き上げると生臭いにおいが鼻をつきます。
何処の国から流れてきたゴミなのか文字らしいものは既に消えています。
長い時間漂流していたのでしょう。
漂流物から色々出てくる
そして暫くして転がすとゴミの中から色々なものが落ちてきます。
カニやエビそしてハナオコゼの赤ちゃん
何匹も落ちてくるのでバケツに海水と共に入れていくと最後にボテッっと落ちてきたのはハナオコゼのお母さん
横綱級の体をしていてお腹も大きいのでこれからまだ赤ちゃんを産むのかもしれません。

ハナオコゼとは
オコゼというのは名ばかりでイザリウオ(カエルアンコウ)の仲間です。
オコゼ特有の毒の棘もありません。
この魚は流れ藻について漂流生活をする魚です。
胸ビレが指のように動き流れ藻の茎の部分などを落ちないように掴むことができます。
体の模様は流れ藻に擬色して黄土色や茶色い縞がはいり、擬態のため皮膚の所々に皮弁というヒゲのようなものがついています。
写真のハナオコゼも魚というより海藻かゴミに見えます。
大食い選手権に出られるハナオコゼ
エサはカニ、エビ、魚、を食べています。
ハナオコゼは大変な大食漢です。
目の前で動いていると自分の子供もエサだと思って食べてしまいます。
また口も大きく開くので自分と同じ大きさの魚も食べてしまいます。
アクリルの容器に入れて見た
水を口から吸って胸ビレの後ろの穴から水を出しています。
イザリウオ(カエルアンコウ)とまったく同じです。
お腹も大きいですね。
お母さんが動くとその下にいた丸い小さな子供たちやエビ、カニがいるのが解ります。
すべて同じロープの漂流物に棲んでいた子たちです。