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潮溜まりの魚達2020年 後半

潮溜まり観察には玉網2つにバケツ

タイドプールは玉網2つ

タイドプールの魚は玉網2つでハサミ捕りにする。

片方の玉網は丸いまま、もう片方は天辺を平らに変形させて使う。

平らな部分を水底につけ、丸い網で追い込む。

動かさない網は暗い色が良く、追い込む網は派手でも構わない。

追い込んだなら網を2つ重ねて水面からあげる。

捕れた魚は海水を入れたバケツに直ぐ入れる。

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バケツの水交換

バケツの水は20~30分に一度水の交換をする。

水温が上がりすぎるのと酸素欠乏を防ぐため。

交換する時にバケツの水をゆっくりこぼしてゆくと魚が逃げる。

もっとも簡単な水交換の方法は、バケツの魚ごとそっくり玉網に空ける。

空になったバケツに海水を入れ、素早く網の中の魚をバケツへ戻す。

ほとんど苦労せず水交換ができる。

魚の観察には透明容器

バケツの魚は上から見ててもよく解らない。

コップや軽量マスのような透明の容器を準備しておく。

1匹々水ごと容器に入れれば小さな水族館の出来上がり。

魚は上から見ると皆同じ黒に見える。

魚の背中側は鳥に見つかり難いよう地味な色。

横から見ると綺麗な色と模様がハッキリわかる。

潮溜まりの魚達の横顔

ニシキベラ

とてもカラフルなニシキベラ。

緑、青、赤、これだけの原色を身に纏う魚は関東では少ない。

ダイビングでは1~6mの浅い水域で見られる。

酸素不足に弱く、上部の潮間帯にはいない。

下部の潮間帯や外海に近い潮下帯でエサを捜して泳ぎ回っている。

ニシキベラ

エサは雑食性、小型のカニ、エビ、ヤドカリなどの甲殻類が好き。

動きが早く、玉網で捕獲するのは難しい。

ベニツケギンポ

潮溜まりにいるドジョウのような感じ。

大きなものは天ぷらや蒲焼で美味。

ダイビングでも浅場で見られる。

ベニツケギンポエラの上部にオレンジの線があるものはベニツケギンポ。

オレンジ色の線が無いものはダイナンギンポ。

岩場の潮溜まりにはこの2種類がいる。

ベニツケギンポ

ナベカ

可愛い顔をしているカエルウオの仲間。

下半身が黄色。

後ろ向きに泳ぐことが出来る。

ナベカ

潮溜まりのような浅い場所を好む。

苔や藻などを食べる。

小さな穴に棲んで、顔だけを出す。

昼間はエサを捜すため家から出て探索していることも多い。

タイドプール観察の人気ターゲットのひとつ。

ダイビング中に見られたことはない。

キヌカジカ

ダイビングでも浅い場所で見ることができる。

潮溜まりにいるキヌカジカは幼魚。

ダイビングでは成魚が見られる。

キヌカジカ

アナハゼに似るがアナハゼよりも小型で顔が短め。

イソハゼ

ハゼの仲間の中でも超小型。

成魚でも4cmほどの大きさしかない。

イソハゼ

オスは背ビレの最初が長くのびる。

ダイビングでは赤い色のアカイソハゼを見る。

イソハゼ

タイドプールで見る黒いイソハゼは見ない。

ヘビギンポ

真黒の魚体の下半身に2本の白い線が入る。

ダイビングでも見るが深度3mより浅い水深の岩場に生息。

真黒に白2本線のヘビギンポはオスの婚姻色。

普段は黒い部分がもう少し薄い。

ヘビギンポ

メスは目だたない色をしている。

オスがいれば近くにメスがいることが多い。

ヘビギンポ

観察が終わったら出来るだけ早く海へリリース。

気を抜くとすぐ酸欠が生じる。

1年に1度だけの観察。