ウジが家畜や動物を襲う

ケガをした部分にウジが湧く

腐食した肉をそのまま放置すればウジが湧く。

生きている人間のケガをした部分にウジが湧いたら・・・

怖い漫画の昔のシーンにある。

そんな気持ちの悪いことが世界的に時おり起こる。

シカ、牛、羊などの家畜に、時には人間にもハエが寄生することがある。

傷口にハエが卵を産み、孵化すると傷口の肉を喰いながら中へ侵入して育っていく。

ラセンウジバエが家畜を襲う

ラセンウジバエは中南米、メキシコ、アメリカ、アフリカなどの国で被害をもたらした。

多くの家畜や動物がラセンウジバエに傷口から寄生され、体内にウジを宿した。

時には傷口の無い皮膚からも体内へ侵入。

多くの家畜や動物が弱り、死んだ。

ラセンウジバエが増え家畜の被害も増大していった。

不妊化ラセンウジバエを作る

ラセンウジバエの撲滅研究

殺虫剤を多量に撒けばラセンウジバエ以外の有益な生物までも死んでしまう。

このラセンウジバエを撲滅しようと研究が進められた。

ラセンウジバエを飼育し考えられたことは交尾をさせて個体が繁殖出来ない方法。

繁殖できないラセンウジバエを作り出すことだった。

不妊化ラセンウジバエが作られた

人工的に作ったラセンウジバエの不妊成虫と野生のラセンウジバエを交尾させて繁殖をストップさせたい。

飼育して育てたラセンウジバエの蛹(サナギ)にガンマ線で75Gyの線量を照射する。

照射線を浴びたラセンウジバエの蛹(サナギ)から羽化したオスは不妊化する。

不妊化したラセンウジバエのオスは野生のラセンウジバエのメスと交尾をする。

交尾した野生のラセンウジバエのメスは産卵をする。

けれどこの卵が育つことは無い。

不妊化したラセンウジバエのオスと交尾して出来た卵は成長でき来ない。

ラセンウジバエ撲滅

専門の大きな工場を作り不妊化ラセンウジバエを大量に育てた。

育てた大量の不妊化ラセンウジバエを定めた野原、森、林で定期的に放虫した。

何か月もこれを続けることによって徐々に野生のラセンウジバエは減っていく。

アメリカ、メキシコ撲滅成功

アメリカではラセンウジバエの撲滅に1964年に成功している。

メキシコでは26年後の1990年撲滅。

そして今でもラセンウジバエの撲滅作戦は進められている。

不妊虫放飼(ふにんちゅうほうし)

蛹(サナギ)に放射線を照射して不妊化成虫を作り、定期的に大量の放虫を行い害虫を除去することを不妊虫放飼と呼ぶ。

日本でもウリ科の害虫ウリミバエに対し不妊虫放飼が実施されている。

最近の出来事ではなく以前から行われている。