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毎年神隠しにあうアゲハチョウの子供たち

毎年アゲハチョウの子供が突然いなくなる

山椒の木

うちの玄関には小さな山椒の木が一本ある。

山椒といえば鰻重にかける粉山椒を想像する。

毎年春になると枝が延びバラのように沢山の棘があるので手入れがちょっと大変。

棘に刺されないように植木バサミの先端で余分な枝を切り落とす。

切るのも大変だが捨てるのもやっかい。

ゴミ袋に入れて捨てる。

だが棘があるため簡単に袋に穴が開き、いくつも袋が必要になる。

毎年アゲハチョウが卵を産む

そんな山椒の木には毎年アゲハチョウが卵を産みにやってくる。

何匹もの青虫が育つ。

一年に2~3回、春、夏、秋。

けれど今までサナギになるまで育った姿を見たのはたったの一匹だけ。

神隠し

あるていどの大きさに育ち、もうすぐサナギになるかと思っていると突然いなくなる。

昨日までいたのに跡形もない。

残っているのは糞と食べ尽くした葉のない枝だけ。

そして枝に新しい歯が沢山茂る頃にまたアゲハチョウが卵を産みに来る。

誰が連れて行く?

鳥が食べてしまうのか?

それともスズメバチに狩られてしまうのか?

いまだに犯人を見つけられない。

毎年、気をつけて見ている。

けれど誰が連れて行くのか解らない。

かといってず~っと見続けている訳にもいかない。

あるとき山椒の木を覆うように網をかけてみた。

これで鳥は青虫に近づけないだろうと。

けれどダメだった。

網目が大き過ぎたのか数日後には全て居なくなっていた。

どのようにすれば蝶になって巣立たせることが出来るのだろうか?

今年

2回産卵

今年も春と夏の2回産卵した。

順調に青虫まで育った。

しかしサナギになることもなくやはり消えた。

3回目

そして10月末のいま、今年3回目の青虫がいる。

昨日までは4匹の青虫と青までならない幼虫が1匹。

緑色になる前の幼虫は鳥のフンの色に似ている。

今朝見ると青虫1匹と鳥糞色の幼虫1匹しか見つからない。

何処へ行った?

後の3匹は何処へ行ったのか。

枝に隠れて見えないだけなのか。

それとも鳥かスズメバチに食べられてしまったのか?

時には20mも離れたところにサナギを作るらしい。

どこか知らない所でサナギになっていてくれれば良いのだが・・・

たぶん今年最後のアゲハの子供達。