日本の昔のトイレはどんなだったのか?野原?穴?川?

今や常識腰掛け式水洗トイレ、温座、温水ウオシュレット

綺麗になった施設のトイレ

現在のトイレはほとんどが腰掛け式水洗トイレになっている。

有料道路のパーキングエリアのトイレや空港のトイレなど綺麗なので驚く。

そして水洗だけでなく、温座や温水ウオシュレットなども常備されている。

今や腰掛け式水洗トイレ、温座、温水ウオシュレットは常識のよう。

一部では和式タイプのトイレも使用されているがそれでも水洗。

洗浄機付トイレ

流れた汚水は何処へ

水洗トイレで流された糞尿は何処に流れるのか?

一昔前まではドブから川そして海へ垂れ流しにしていた。

そのため川も海も汚れ、ヘドロができ赤潮や青潮も多く発生。

近年は川や海へ直接汚水を垂れ流さないように下水処理施設で水を浄化してから流出。

大きな建物では浄化槽を併設して汚水を浄化させてから流出。

出来るだけ海や川の生物が生きていけるように考えられている。

大昔のトイレは

自然の浄化作用任せ

大昔のトイレは野に山に川に、好きな所で用を済ませた。

自然の浄化作用に任せていた。

古墳時代になると敵から身を守るために集落の周りに堀を作った。

この堀がそのままトイレになった。

川屋が最初の水洗トイレ

飛鳥時代の貴族は川を建物の中へ引き入れ自然の水洗トイレを作った。

ゆえに便所のことを厠(かわや)と呼んだ。

平安時代になると貴族はおまるを使用するようになる。

汲み取り式便所は肥料のため

鎌倉時代になると糞尿を肥料として使用するようになる。

汲み取り式の便所が作られた。

江戸時代の糞尿は商品として流通する。

幕末の糞尿は大人10人1年間で1/2両~3/4両で取引された。

明治時代も糞尿の肥料としての利用は続く。

大正時代になると安価な化学肥料の大量生産で糞尿肥料の人気が無くなる。

貴重な肥料の糞尿から厄介者に

やがて料金を支払って汲み取り業者に回収してもらうようになる。

糞尿肥料の利用は昭和30年代まで続く。

その後、都市型人口集中により糞尿の行き場がなくなった。

糞尿は寄生虫の問題や海洋投棄や山林投棄の問題があった。

水洗トイレに変わる。

垂れ流しから浄化槽の利用と下水処理施設などの開設によって水質が改善。

海の汚染が和らいだ。