領海、EEZ、公海、接続水域って何?

領海とは

海の領海

北朝鮮から未確認飛翔体が日本海へ向け打ち上げられた。

未確認飛翔体は排他的経済水域の外、公海に着水したもよう。

またサンマが不漁の理由は中国と台湾の船が東北、北海道沖の公海でサンマを大量に水揚げしている影響が考えられる。

など、最近、排他的経済水域とか公海という言葉を耳にする。

この排他的経済水域と公海は何を意味しているのか。

領海とは

コトバンクより

各国には領土があり、国境がある。

陸上にある土地なら国境もハッキリ線を引くことが出来る。

けれど日本のような周囲を海で囲まれた島国は国境をどのようにすればよいのか。

海に線は引けない。

領海は領土と同じ

領土と同じ権限を持つ海の領域を領海と呼ぶ。

領海内はその国の海であり、国土と同じように扱う。

領海内を他国の船が往来したり、漁をする時には国の許可が必要。

領海は12海里以内

現在の領海は岸から12海里以内と決められている。

海里は海上での距離の単位。

1海里は1.852km。

12カイリ×1.852km=22.224km

領海は岸から22.224km以内。

1海里は1ノット

ちなみに船のスピードは単位。knot(ノット)で表示する。

1ノットは時速1.852km/h

1海里と1ノットは単位は違えども数字は同じ。

昔の領海は3海里

昔は国際的な法律で決められたものはなかった。

17世紀の終わりごろ、岸から3海里が領海という考えが広まった。

3カイリ×1.852km=5.556m

岸から5.556mまでが領海。

これは波打ち際に立って見える水平線ギリギリの距離とほぼ同じ。

国連海洋法条約で領海12海里以内に決定

アメリカ近くで見つかった海底油田をアメリカが所有するため、1945年アメリカが領海を12海里と宣言した。

その後、各国の領海がバラバラで混乱が続く。

1982年に国連海洋法条約がつくられ、領海は12海里以内とすることが決めらた。

この時、合わせて排他的経済水域を決めた。

排他的経済水域、公海、接続水域とは

排他的経済水域(EEZ)とは

コトバンクより

岸から200海里までは公海の一部だが排他的経済水域とする。

200カイリ×1.852km=370.4km。

岸から370.4kmは排他的経済水域。

岸から200海里はその国が魚や海底資源をとったり管理する権利をもつ。

他国の船が往来するのは自由だが漁や海底資源をとる場合はその国の許可が必要。

EEZは Exclusive Economic Zone の略。

公海とは

おおやけの海。

どの国にも所属しない誰のものでもない海。

自由に航行できる。

漁も自由にできる。

接続水域とは

接続水域は領海12海里の外側、24海里までの水域。

24カイリ×1.852=44.448km

その国に主権はないが、通関・財政・出入国管理・衛生に関して、一定の権限を行使することができる。

悪いことをしそうな船が接続水域内に入ってきた時、領海に近づかないよう監視や警告することができる。

国内の法令違反となりそうなことを事前に予防することができる水域が接続水域。