潮だまり(タイドプール)の魚
潮だまりにもドラマがある
梅雨入り
初夏6月。
一昨日梅雨に入ったとニュースが流れた。
そのわりに雨は降らず天気が続いている関東地方。
夜は涼しいが昼間晴れれば気温も上がり夏日もでてくる。
海の水温も上がり20~21℃。
魚達は活発にエサを食べる時期。
今日はタイドプール
今日は1年に1回の潮間帯の生物、タイドプールの観察日。
磯遊びともいう。
岩場での潮干狩り。
潮汐は通常一日2回、満潮と干潮が繰り返される。

タイドプールを潮位で分ける
今日の潮周り
今日の潮周りは満月で大潮。
午前11:12に+2cmの潮位まで潮が引く。
満潮時との潮差は150cm。
潮のよく動く1日。
潮だまりを3段階に分ける
潮だまりといっても高さによって色々な環境条件が変わる。
今日の潮間帯の潮差150cmを3段階に分けて考える。
150cm~100cmを潮間帯上部。
100cm~50cmを潮間帯中部。
50cm~0cm最干潮を潮間帯下部。
潮間帯上部の潮だまり
潮間帯上部の潮だまりは海にもっとも遠い潮だまり。
海と接続する時間も短く、新鮮な海水の出入りが一番短い潮だまり。
次の大きな満潮の時まで新鮮な海水が入ってこない。
夏は日光に照らされ水温も上がる。
冬には風に吹かれ外海の水温よりも下がる。
また晴れて水分が蒸発すれば塩分濃度が高くなる。
雨が降れば薄まり塩分濃度が低くなる。
3種類の潮だまりの中で一番厳しい環境。
そんな環境の中で生活がで出来る生物は生活環境の変化に強い。
潮間帯下部の潮だまり
潮間帯下部の潮だまりは最干潮の短い時間だけ潮だまりができる最も外海に近い潮だまり。
年中新鮮な海水が入ってくる。
水温の変化や雨などによる塩分濃度の変化も少ない。
ただ外海が近いということはそれだけ小魚たちを狙う敵がいつでも側にいる。
外敵に襲われる可能性がとても高い場所。
潮間帯中部の潮だまりはその中間。
潮だまりは稚魚たちのゆりかご
この時期、産まれたばかりの稚魚が逃げて育つ場所が潮だまり。
年に1回、稚魚たちの顔を見にタイドプールの観察に出かける。
スキューバダイビングでは見られない生物が見られる。
ダイビングをする深度より浅い場所だけに生息する生物がいる。
じっくり目の前で見ることのできるチャンス。
2つの玉あみとバケツを両手に下げて童心に帰って潮だまりに足を浸す。
観察した生物は弱る前に海へリリース。
こんな魚たち
よくみられる生物。
アゴハゼ、ドロメ、クモハゼ、キヌバリ、メジナ(稚魚)、カゴカキダイ(稚魚)、クサフグ、ナベカ、ヘビギンポ、コケギンポ、ダイナンギンポ、ベニツケギンポ、キヌカジカ、アナハゼ、ボラ(稚魚)、イソスジエビ、アオウミウシなど。
時々みられるもの
チョウチョウウオ(稚魚)、タカノハダイ(稚魚)、マダコ(子供)、ドチザメ(子供)、キタマクラ。