ダイビング中に発症する可能性がある浸漬性肺水腫とは何?新しいサイン

肺水腫とはなに?

肺水腫

肺に液体が溜まる状態を肺水腫という。

肺水腫の症状

肺水腫が起こると酸素不足になり、

息切れ、

咳、

血の混じった痰を吐く、

胸痛、

喀血、

脈が速くなる、

脱力感、

過度の発汗、

めまいなどの症状が生じる。

原因

主に心筋症や心臓弁膜症などの心臓病、それと高血圧など心臓系統の要因によるもの。

肺塞栓症や肺組織炎症、肺損傷、肺炎など肺の要因によるものがある。

浸漬性とは

浸水

水に入る、または水が入る、こと。

漬かる

ある程度の時間、水に浸かっている状態。

浸漬性肺水腫

陸上と水中では圧力が違う

水泳でも入浴でも水やお湯につかれば空気中よりは若干の息苦しさが生じる。

水圧で肺が押されるために息を吸うのに抵抗がかかる。

逆に息を吐くのは楽に出来る。

水に浸かり体内空間が陰圧になることで肺の組織から体液が浸みだす状態を浸漬性肺水腫という。

全ての人が発症する訳ではない。

競泳選手でも見られるが通常は陸上で休むと回復する。

ダイビングでは要注意

ダイビングでは水泳より深い深度へ潜るので注意が必要。

しかし、ダイバーが呼吸している空気は深度に合わせた周囲圧の空気を呼吸している。

ゆえに浸漬性肺水腫が生じるのは稀。

けれど浸漬性肺水腫がダイビング中に生じた場合は深刻な状況になりやすい。

肺水腫の原因になる心臓病や高血圧、肺病の人は特に注意するべき。

また、減圧症肺の過膨張障害とは関係がない。

大深度潜水は要注意

浅い深度のダイビングよりも深い深度で起こる可能性が高い。

もし、浸漬性肺水腫がダイビング中に生じた場合は肺胞の周囲が体液で覆われるため酸素吸収が阻害され息苦しさを感じる。

深い深度では酸素密度も濃いが浮上をし安全停止の深度5mの深さになると酸素も薄くなり息苦しさが増す。

安全停止、空気があるのに息が苦しい

呼吸が出来ても息苦しい。

空気が無いと勘違いしバディのバックアップ空気減を奪い取る。

バックアップ空気減で呼吸しても息苦しさは変わらない。

たまらず水面へ急浮上。(※減圧症が生じる可能性もでてくる)

そして失神。

溺れてしまう。

側に状況を把握できるインストラクターが居れば

直ぐに浮力を確保、BCに空気を入れる。

呼吸を確認、水面を搬送し易いようにウエイトを脱装。

搬送しながらスクーバ器材を脱装。

エキジットのサポートと救急車が必要なために救援を呼ぶ。

最終的に医療機関の助けがいる。

浮力を確保が重要

サポートするステップで一番大事なことは浮力の確保。

事故車のBCDに空気を入れるだけでいい。

初心者でもできる。

水を飲ませないことが大切。

その後の複雑な手順はスタッフレベルのダイバーに任せれば良い。

サイン体調が悪い

そして3年前に新しいハンドシグナルが発表された。

サイン体調が悪い

手の指を自分に向けて胸を中心に大きく円を描く。

これが体調が悪くなった時のサイン。

新しいこのサインを覚えておくことは重要。