西伊豆の田子フト根のサクラダイの産卵
フト根では9月の大潮に産卵
サクラダイの産卵は9月
9月中旬頃の満月の大潮がねらい目。
水温が上がる9月、サクラダイのハネムーンのシーズン。
桜が咲く頃に釣れるマダイのこともサクラダイと呼ぶ。
けれど今回はマダイのことではなく種名サクラダイの話。
水温が上がる9月
サクラダイのオスもメスも水温が上がる9月を待っている。
この時期やや深い深度に集まる。
この水深の水温が25℃に上がるのを待ち焦がれている。
深度30mより浅い場所に多く群れるのはキンギョハナダイ。
サクラダイの産卵は深い
その仲間であるサクラダイが生息するのはやや深い。
産卵期に深度32~46mに集まる。
40mより深いダイビングはノーマルなダイビングでは無理がある。
深度40mの潜水時間のリミットは9分。
深度40mのダイビングとは
DEEPスペシャルティーコースの取得は好ましい
減圧症の危険はもちろん通常の深度よりもリスキー。
低水温の問題。
無菌性骨壊死の問題。
大深度のエアー消費は速い。
窒素酔いの問題。
大深度での暗さのリスク。
これらのことを全て考えなければいけない。
知識も必要。
経験も重要。
少しでも余裕を考える
ギリギリは危険。
2分の余裕を考えれば7分がリミット。
40mに潜降するのに3分は必要。
撮影は4分だけのセッション
サクラダイの産卵を見る時間は4分。
写真を撮るならこの4分でミッションを遂行しなければならない。
深度も余裕を考え38mをリミットとする。
カメラの全設定は陸上で
水底でカメラの設定をする時間はない。
ダイビング前にカメラとストロボの全設定を終了しておく。
38mではストロボの角度を合わせ、画角を決め、シャッターを押すだけ。
サクラダイが産卵するベストタイミングはいつ
オスとメスが別々に群れる
水温が上がる9月、満月の大潮周りに大岩の潮のあたる深度32~46mに集まる。
産卵期の兆候はメスはメスだけで丸く集まる。
その下の層にオスがオスだけで丸く集まる。
この状態が確認出来れば産卵は近い。
オスが誘う興奮の黄金顔
そのうち興奮したオスがメスの群れの中に浮上していく。
気の合うメスが見つかると2匹で絡みながら浮上。
オスの顔は黄金色に変わる。
同時に放卵と放精。
最初の産卵が始まると次から次と産卵が続く。
4分のセッションで全過程を見るのは難しい。
この層の水温が25℃まで上がれば深度32mまでサクラダイは上がってくる。
大潮の流れが卵を運ぶ
サクラダイの産卵があるのは決まって大潮。
流れが強く、広く水が移動する。
自分たちの卵を速い流れが遠く運ぶ。
子孫を増やすには大潮に限る。
9月の満月の大潮がベストだが必ずではない
水温の上がり具合や天候によって前後の新月の大潮でも産卵することがある。
満月の大潮で高い活性で多く産卵すれば1回の潮周りで終わる。
けれど産卵数が少なければ次の新月でも少数の産卵が見られる。
年によってまばら。
毎年同じではない。
産卵は最満潮の直前
産卵し易いのは9月の満月の大潮。
それも最満潮の直前。
最満潮になる前に潮の流れが緩くなり始める。
このタイミングが産卵には最高。
夕方4~5時ごろ。
ボートダイビングの時間が終わっている時間帯。