シラスウナギ豊漁で今季漁終了
なぜ豊漁不漁がある?
シラスウナギの遡上が多い
ウナギの稚魚であるシラスウナギ漁がしばらくぶりに好調。
鹿児島県では養鰻業者の養殖する予定量に達した。
ということで3月20日、日の出と共に今年の漁を終了。
今後は密漁になる、罰金3,000万円
今後禁漁となり、シラスウナギを獲ることは密漁となる。
密漁で逮捕されれば3,000万円の罰金。
今までシラスウナギの密漁の罰金は10万円だった。
密漁があとをたたず、昨年10月に3,000万円と大幅に引き上げ。
密漁が見つかった場合の罰則は「罰金または懲役」で、懲役の場合は最長3年。
10万円の罰金なら密漁で捕まっても払えるかもしれない、けれど3,000万円では容易には払えない。
今後シラスウナギの密漁にブレーキがかかる。
ウナギの天然遡上が増える
例年より11日早く漁期が終わり、天然遡上のウナギが増える見込み。
今後接岸するシラスウナギは全て河口近くで淡水に体を慣らしてから遡上するものと河口近辺または湾内で成長する天然ウナギとして育つ。
川を遡上したウナギは水性昆虫、ミミズや小型のエビ・カニ、小型の魚、カエルなどをエサをとして育ち、天然のウナギとして成長する。
養殖と違い、水温の低い河川域、豊富にないエサで育つ天然ウナギの成長は遅く、成魚までには5~12年かかる。
ウナギの回遊
ウナギの産卵
成熟したウナギは産卵行動のため川を下り、河口域で海水に体を慣らした後、太平洋沖へと旅をする、
産卵場は日本から南へ2,200kmのグアム島近く、マリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺。
どのように泳いで産卵場に集合するのかは今だに解明されていない。
卵は浮遊卵で、受精後2~3日で孵化。
ウナギの仔魚は柳の葉のような形をしている(葉形幼生ウナギ)。
海流に流されながら浮遊物やプランクトンをエサとしてシラスウナギまで成長。
葉形幼生ウナギやシラスウナギは海流に乗ってフィリピン沖、台湾沖、八重山諸島、沖縄、鹿児島、四国、本州へとやって来る。
シラスウナギの豊漁と不漁
海流の流れ方によってはフィリピン方面や台湾方面へシラスウナギが多く流れる。
その時、日本へ流れてくるシラスウナギの量は少ない。
また逆に、葉形幼生ウナギやシラスウナギの乗った流れが日本方面へ多く流れる時もある。
詳細は明らかになっていない。
ウナギの養殖
シラスウナギ672kgで3,360,000匹養殖
現在水揚げされたシラスウナギの総重量は昨年12月15日より3月16日までで672kg。
過去最低の昨年の6倍の水揚げ量。
シラスウナギは1匹0.2gなので672kgは672000g÷0.2g=3,360,000匹。
無事に育てば3,360,000匹分の鰻の蒲焼が食べられる。
でもシラスウナギの3割ほどは死んでしまう。
生き残るのは2,352,000匹。
ウナギの養殖はコンピューター管理
シラスウナギは養鰻業者の手に渡ると室内の池で養殖される。
発育の良い水温30℃に温度をキープ、コンピューターで制御され、エサも発育の良い栄養のある飼料がミックスされる。
シラスウナギは半年から1年で200g以上の大きさに成長し出荷される。
今年はウナギが安く食べられるのだろうか?
極端に値段が下がる事はないが昨年に比べれば下がる予定。