高級魚キジハタがいる温かい11月の海
11月もまだ温かい海
11月に潜る
11月に入って朝の気温はかなり下がった。
夜もコートが必要なほど寒い。
なのに今も海で潜っていると言ったら馬鹿なヤツだと思うだろう。
今もウエットスーツで潜る
そして今年はウエットスーツで潜っている。
例年なら10月中旬には水の入らないドライスーツに変える。
10月初旬に初心者コースに参加されたお客様がウエットスーツを注文したのでお付き合いのつもりでウエットスーツを着用し続けている。
11月になってもウエットスーツで潜ったのは何年ぶりだろうか?
思い出せない。
きっと何十年も前のことだと思う。
60分潜ってもウエットスーツで寒くない
今だにウエットスーツで潜っているもうひとつの理由は寒くないからだ。
ウエットスーツのタイプは5mm厚のワンピースに3mm厚のフード付ベストの2枚。
40分潜っても、50分潜っても寒くない。
先日は60分以上潜ってしまった。
60分潜っても暖かい。
信じがたいけれど真実。
水温は22~23℃、7月の末の水温と変わらない。
陸上よりも水中の方が温かい。
実際に経験したダイバーでなければこの事実を理解しにくいだろう。
温かくて元気で豊富な魚達
寒くなければ浅い水深まで魚が多くいるのでいつまででも潜っていたい。
水温が暖かい今の時期は魚も元気に泳ぎ回っている。
南から流れてきた珍しい魚も見つかるし、夏からエサを食べて育った魚の成長を見るのも楽しい。
今年は何十年も潜ってきた江之浦で、初めて見る魚がいた。
ダイビングで高級魚キジハタが見られる
高級魚で1匹6,000円以上
前から見たいと思っていたけれど見られなかった。
関西や九州などで有名なハタの仲間。
高級魚で1匹6,000円する。
大きなものでは1匹10,000円以上の値段がつく。
旨い魚で知られるキジハタ、関西の高級魚アコウ
名前はキジハタ、関西から西ではアコウと呼ばれている高級魚、旨い魚と聞く。
いまだに食べたことがない。
関東ではあまり見かけたことがない。
キジハタは10年かけて性転換
10年程かけて40cm前後に育ちメスからオスに性転換する。
オスに性転換したキジハタは60cmほどの大きさ。
小型のうちはカニ、エビなどを捕食し、大型になるにしたがって魚を主食とする。
キジハタの色模様
キジハタはこげ茶色の魚体にオレンジ色または黄色の丸い点々模様があり、ヒレの先端は黄色く、腹は白から黄色ぽい。
背中に大きな黒い斑点が両側に1つづつある。
形は他のハタと同様のグルーパー型。
深度5~25mの岩礁帯に生息する。
北は青森から九州まで生息するが関東ではあまり見られない、関西、瀬戸内海、九州で多く見られる。
瀬戸内海では人工授精したキジハタの稚魚を8cmに育てて放流する種苗生産も行なわれている。
初のキジハタ
その高級魚キジハタがこの夏から神奈川県小田原市江之浦でも見られるようになった。
水深6mより深くでは見られず深度1~6mの浅い場所で何匹も見られる。
大きさは20~30cm。
40cmのオスに性転換するまではまだ何年もかかる。
美味しいかもしれないが釣られないことを祈る。
写真を撮ろうとしても警戒心が強く、カメラのレンズを向けるとさっさと逃げてしまう。
カサゴのように大人しくモデルになってくれない。
できれば大きくなるまで何年も見守っていたい。
キジハタが見られるようになったのは地球温暖化で水温が上昇しているせいなのか。
明日はここ20年間の海水温を検証してみたい。