ヒートベストのリコール Fish Eye
ヒートベストをウエットスーツでは使わないで
ヒートベストは便利な保温具
「ヒートベストをウエットスーツでは使わないように」
たった今ヒートベストの販売メーカーの部長から電話があった。
「ごめんなさい」
ということだが今回は何が起こったのか?
ダイビング用のフイッシュアイ製のヒートベストはウエットスーツにもドライスーツにも使える非常に便利な保温具。
一度使うと手放せない。
ダイビングには専用のヒートベストだけ
水中で使用するには一般に市販されているヒートベストはリスクがありすぎて使用できない。
バッテリーとヒートベストの水没と感電の危険、温度が低すぎなどの問題がある。
ダイビングで使用するヒートベストはバッテリーも耐水圧。
フイッシュアイ製のヒートベストは温度も高く、45~55℃に変えられる。
水中でもリモコン操作で温度を調整、またON、OFFができる。
値段も39,800~59,800円(税別)と安くはない。
最近の気温と水温の低下でそろそろ出番かと準備をしていた。
7月にもリコールがあった
実は前回7月1日にも同じような連絡を受けた。
その時の話は初期型ロッドで不具合が生じたものが出たという。
リコールの内容(2020年7月)
- ウエットスーツの下に着用するとリモコン受信器部分に水が浸入しスイッチ操作ができない、または温度が上がる可能性がある。
- ドライスーツで着用するには水の侵入がないので問題ない。
今まではドライスーツで使用したが翌日初めてウエットスーツで使用することになっていた。
翌日、水中で使用したら火傷
実際に翌日使用すると潜水10分ほどで言われたとおりに水中でのリモコン調整ができなくなった。
それだけでない。
リモコンの受信器がある左脇腹部分に異常過熱を感じる。
けれど水中ではどうにもならない。
浮力調整具(BCD)の下にピッタリしたウエットスーツを着てフード付ベストも着ている。
ヒートベストはさらにその下側、位置をずらそうとしても動かない。
しかたなく冷たい水を内側へ入れる。
何度も繰り返しながらダイビング終了。
海からあがり急いでヒートベストを脱ぎ捨てた。
左脇腹は赤くなりヒリヒリ痛む。
火傷だ。
水中に潜って火傷を経験した人は世界にどれぐらいいるのだろう。
世界でも珍しいことだと思う。
その後、ヒートベストは改良された最新のものが送られてきた。
ヒートベストのリコール内容は(2020年12月)
NEWヒートベストを使う直前のリコール
先週まではそんなに寒くなかったのでヒートベストを使わずにいた。
いよいよ寒くなりヒートベストを使う準備をした。
NEWヒートベストを使う前にリコールの電話とは・・・
ヒートベストを2019年10月末に販売開始して2回目のリコールの内容
今日の午後6時からリコール第2段のお知らせが Fish Eye ホームページに載る。
現在販売されている全ヒートベストが対象。
ウエットスーツでヒートベストを使用した場合に6~7件トラブルが生じた。
ドライスーツでの使用ではヒートベストに水が直接当たらないので問題は生じない。
既にウエットスーツで問題なくヒートベストを使用しているものも多数ある。
リコールになった問題点
- ヒートベストの電熱線内に水が入り異常に温度が上がる。
- 通電しなくなった場合は温度が下がり、ヒートベストの働きをしない。
- 温度が上がる場合、70℃まで上昇する。
これは水の中と言えどもウエットスーツの内側のこと、広範囲に火傷する危険がある。
ウエットスーツで フイッシュアイ製ヒートベストを使用する場合は急ぎメーカーへ送ってチェックをして欲しい。
メーカーではパルス探知機で問題があるかどうか確認する。
来年春には全商品をリコール交換する。
Fish Eye の本件リコールサイトはコチラ ⇒ クリック