ハナゴイの美しい赤紫の泳ぐ舞い

沖縄のケラマブルーの妖艶なハナゴイ

ケラマの海はインディゴブルーとエメラルドグリーン

沖縄の慶良間諸島の海は美ら海(ちゅらうみ)、ケラマブルーと言われるほど美しい。

沖縄本島の那覇から西へ40kmほどにある島々。

インディゴブルーの深い海も有れば、エメラルドグリーンの浅い海もある。

沖縄県慶良間諸島の青い海

カラフルでユニークな魚たち

水中に潜れば多種多様の魚たちが棲んでいる。

その色も模様も素晴らしい。

陸上では見ないものばかり。

サンゴ礁に棲む魚は特別、カラフルでユニーク。

妖艶な赤紫のハナゴイ

どの魚も美しいがそんな中でも見れば毎回キレイと思う魚のひとつがハナゴイ。

コイはコイでも池のコイではなく、海に暮らすキンギョハナダイの仲間。

英語名はパープルクイーン。

大きさは12cmほどに育つ。

サンゴの海に仲間と潮通しの良い場所に群れで棲み、流れてくるプランクトンを捕食する。

水底から3mぐらいの場所を上に行ったり戻ったり右往左往と自由に泳ぐ。

その美しさをカメラに収めようとするが思うようにいかない。

自然光のハナゴイは妖艶な赤紫

ケラマのハナゴイ

自然光で見るハナゴイは綺麗な青紫、縦横無尽に泳ぐ姿に目を引かれる。

その青紫がなんとも妖艶で素晴らしい。

この色をなんとかカメラに収めたい。

赤い背びれを広げたハナゴイのオス

ハナゴイの撮影は難しい

ケラマのハナゴイ

群れを撮ればなんとか雰囲気はでる。

けれど動きが速いのでブレてしまう。

ケラマのハナゴイ

逆光で撮ればシルエットで真っ黒。

形だけはわかる。

 

ケラマのハナゴイ

ストロボの光を当てる。

遠くて光が届かない。

ケラマのハナゴイ

大きく撮りたいがブレる。

そんなハナゴイを撮るにはどうしたら良いか。

もっと近くに寄りたい。

寄れば逃げる。

ハナゴイに頼んで側によってもらうしかない。

時間をかけて慣れてもらう。

動きは早い。

けれど止まる瞬間がある。

それを狙う。

ハナゴイは雌性先熟、大きいのがオス

ハナゴイのオス

苦労してその止まった瞬間にシャッターを合わせた1枚がこれ。

体の色はピンクパープル、自然光の色とは違う。

下唇より上唇が長いのがオス、キツネ顔、また背ビレが大きく赤味が入る。

ハナゴイはキンギョハナダイの仲間なので最初はメスとして育つ。

雌性先熟(しせいせんじゅく)と言われる。

メスは下唇と上唇の長さが同じ、背ビレも大きくなく、赤味もない。

メスの成体が更に成長すると上唇が長くなり、背ビレが大きく赤味が入りオスへ性転換する。

ハナゴイの本当の色はピンク

ハナゴイのオス

ストロボの光が届くと紫がかったピンク色に撮れる。

これが本当のハナゴイの色。

陸上でも太陽光の下ではこの色に見える。

ハナゴイのオス

赤い背ビレを広げるハナゴイのオス

さらに見ていると背ビレを大きく広げる瞬間がある。

メスにアピールするため。

またオス同士でも背ビレを広げあう時がある。

しかし広げるのは瞬間。

背ビレを広げる瞬間が撮れない

ハナゴイのオス

背ビレを広げる瞬間が読めない。

撮ろうとすると広げない。

また広げた時はシャッターが間に合わない。

これの繰り返し。

背ビレを広げたハナゴイ

背ビレを広げてアピールしあうハナゴイのオスたち

それでもなんとか開いた瞬間の1カット。

オス同士で背ビレを見せ合う。

どっちがメスにモテルか自慢しているよう。

背ビレを広げてアピールするハナゴイのオス

そしてもう1枚。

気がつけばオスしか撮ってない。