沖縄県離島、3年前にハブに噛まれた小型犬、今も元気に15歳

伊平屋島には多くの野生ハブが生息

13年前は荷物だけが旅をした

フェリーいへやⅢ
フェリーいへやⅢ

初めて沖縄の離島、伊平屋島に来ることができた。

本来なら2度目と言いたいところ。

13年前に苦い思い出がある。

10月末に伊平屋島へダイビングをするため機材を先にゆうパックで送り、当日羽田から飛行機に搭乗しようとするが台風のため沖縄便全便欠航。

ダイビングバッッグだけは伊平屋島に旅をして戻ってきた。

持ち主はどこへも行けず、空しい日だった。

13年越しの伊平屋島

フェリーいへやⅢ
伊平屋島

13年ぶりに伊平屋島へ訪れるチャンスがやって来た。

早朝、羽田空港を出発。

那覇空港からはレンタカーを借りて名護の先にある運天港まで2時間のドライブ。

レンタカーは駐車場に預けてここからはフェリーいへやⅢに乗船して1時間20分の乗船。

細長く平らな島だと思っていた伊平屋島。

実際は8つの山があり、小さな島なのにダムが4つもある。

平らな島どころか起伏が激しい。

ハブが多い伊平屋島

伊平屋島
伊平屋島

そんな伊平屋島には多くのハブが生息する。

ハブは夜行性で昼間は藪や草陰で寝ている。

夜になるとネズミなどの小動物をエサとするため徘徊する。

エサを見つけるとトグロを巻き飛び掛かる。

ハブ毒は筋肉を溶かす

口を大きく開けて2本の牙を相手に目がけて刺す。

刺さった瞬間にハブ毒を注入。

ハブ毒は筋肉毒、マムシは神経毒。

ハブに噛まれた部分はこの筋肉毒によって溶けて崩れる。

獲物を飲み込み時間をかけて消化する。

現在は治療するため十分な量の血清が準備されている。

ハブに噛まれて助かった小型犬

赤毛の小型犬モグ

赤毛の小型犬モグ
赤毛の小型犬モグ

赤毛で小型犬のモグ。

足を引きずりながら歩く。

年齢は15歳。

犬としては長生き、おばあちゃん犬。

顔には傷があり、ネコにひかかれたのか?

ハブの後遺症

飼い主の話によるとネコではなかった。

また他の犬とケンカした訳でもない。

3年前にハブに噛まれた後の後遺症だという。

am08:30

ハブに噛まれた小型犬

朝08:30に散歩から帰ったモグの様子がおかしい。

顔を見ると左の目頭の辺りから血が流れている。

血を拭き取ろうとすると、痛いのか嫌がる。

ハブに噛まれた牙の後

少しすると対照的な右目の目頭からも血が垂れてくる。

これはハブに噛まれた牙の傷。

その後、顔が腫れてきた。

元気がなく、呼吸も荒くなる。

犬を連れて本島の獣医のもとへ

伊平屋島には獣医はいない。

沖縄本島ある動物病院に連絡すると直ぐにでも連れてきて欲しいと言う。

今日の仕事を全てキャンセルして昼の船便にモグと乗る。

モグが危篤

ハブに噛まれた小型犬獣医の所までいくとモグはさらに元気がなく苦しそう。

犬用ハブの血清はない。

体に回った毒が自然に体から排出するまで待つしかない。

このままではモグの命が危ない。

感染症と拒否反応のリスクはあるが輸血をすることを判断。

他の生きた犬から血をもらい、モグに点滴する。

皮膚が崩れ落ちる

モグは一命を取りとめた。

しかし、その後に首のリンパ周辺の皮膚が腐るように崩れ落ちた。

首にあった毛皮は無くなり、見るからに痛そう。

幸いモグは痛くないのか?普通顔。

状況を把握していない。

モグは元気になった

ハブに噛まれた小型犬日にちは長くかかったがモグは回復した。

目や口に傷が残り、ビッコをひくようになった。

ハブに噛まれたことはたぶん理解していない。

その証拠に今でも草むらに頭を突っ込んで臭いを嗅ぐ。

ハブに要注意

ハブに噛まれた小型犬伊平屋島は人が入らない山や藪がある。

昔からハブが棲み危険、用が無い限り入らない。

通常ハブは昼間は藪の中で寝ている。

木の上で寝ているハブが落ちてくることもある。

この島で夜、暗闇を歩くのは危険。

ネコもハブに噛まれる

ハブに噛まれるのは犬だけではない。

ネコも噛まれる。

噛まれたネコは顔を腫らすが死ぬことはないとホテルの社長は言う。

伊平屋島に生息するハブはヒメハブ。

沖縄本島に生息するハブほどは毒が強くない。