バリ島のダイビング、パンダチョウチョウウオとアケボノハゼ
パンダチョウチョウウオの昼寝
最初はコガネアジがお出迎え
下を見ると真下は砂地、白い砂が沖に向かって深くなっている。
かなりの急斜面。
まだ水面に浮いている間に40cmほどのコガネアジがやってくる。
足の下を泳ぎ過ぎたかと思うと戻ってきた。
遊んで欲しいのか?
気にいってくれたのか?
コガネアジとは名前の通り黄金色に輝くアジの仲間。
関東近辺ではほとんど見ることが出来ない南方系大型のアジ。
三匹が戯れながら行ったり来たり。
微笑ましい光景に目元がゆるむ。
水底につくと遠ざかって行った。
パンダチョウチョウウオ
深度6mから急に深くなっている。
右側にサンゴ礁の下に大きな空間がある。
そこにはクラカケチョウウオ( philippine butterflyfish )が20匹ほど群れていた。
泳ぎ回るわけでもなく、ただポワ~ンと中層に浮いている。
昼寝でもしているのだろうか。
個人的に好きなクラカケチョウチョウウオ。
白色の魚体に茶色い17本ほどの斜め線、周囲のヒレは黄色、目の周囲は黒パンダ。
別名パンダチョウチョウウオと呼ばれる。
可愛いヒョウキンな顔。
関東近辺では見られない。
目的の一つはこれでクリアー。
上皇陛下命名のアケボノハゼ
浮力無くなる
次を目指して急斜面を降りて行く。
深くなると水圧の影響で浮力が減り体が重くなる。
体が水底にぶつからないようにBCD(浮力調整器)に空気を入れ、浮力を調整。
浮きも沈みもしない浮力がダイビングでは楽。
この状態をダイビング用語で中性浮力と言う。
深度26m
深度26m、やや深い。
砂地でサンゴのガレ場。
ここまで深いと薄暗い。
赤色はまったく無い。
体の動きを一切止める。
大きな動作は邪魔。
捜す相手はハゼの仲間。
目を凝視してガレ場を捜す、右から左、左から右へ。
注意深く碁盤の目を見るように目を配る。
色が同化して簡単には見分けられない。
ついにアケボノハゼ発見
小さく背びれを立てる目立たないハゼを発見|
大きさ8cm。
目的のアケボノハゼ(decorated dartfish)。
体の半分から前側は白、後ろ側は紫と赤、頭部は紫。
但し、水中で見るアケボノハゼはライトを当てないと白黒の目立たないハゼに見える。
ライトを当てるとその見事な綺麗な色彩が蘇る。
カメラ撮影ではストロボを使用するのでこの色が再現出来る。
動画で撮影する時はライトを使いたい。
けれどライトを当てるとすぐ巣穴に隠れてしまう。
時間をかけてアケボノハゼに慣れてもらうしかない。
潜水病の関係で深い場所に長い時間は潜れない。
空気も長くは持たない。
アケボノハゼの動画撮影は難しい。
ちなみにアケボノハゼはテッポウエビという穴掘り名人の家に居候している。
上皇さまが命名されたアケボノハゼ
このアケボノハゼは上皇さまが命名した名前。
上皇さまはハゼの研究を長くしていることは有名。
上皇后美智子さまが「アケボノハゼ」という名前を提案されて上皇陛下が命名された。
仲の良いお二人の笑顔が思い浮かぶ。