八丈島で幻のナミダカサゴを発見

霧が消えた

風が変わった。

弱い風が吹く。

昨日までは南西の風。

今日の朝、北東の風に変わった。

涼しい風。

昨日まで立ち込めていた霧はない。

霧はあぶない

霧が濃いとボートダイビングは問題。

ドリフトダイビングではダイバーが船上から見えない。

見えなければ船のピックアップができない。

海上を流されて遭難という不名誉のレッテルが貼られる。

昨日はこの霧のためにボートダイビングが中止になった。

船長が怖がって船を出せない。

責任は船長に掛かってくるので当然。

今日からボートダイビング

八重根港

昨日まではビーチポイントで潜っていたが今日からはボートダイビングになる。

ボートの出る港は北東の風に強い八重根港。

昨日潜ったポイントに隣接する港。

朝09:30に港へ着くと成丸の船長が待っていた。

船に乗り込む

タンク、ウエイト、器材、ウエットスーツ、カメラ器材を準備して成丸に乗り込む。

水温は変わらない。

場所によってはビーチよりも低い海域もあるらしい。

ポイント長崎

港に近い長崎というポイント。

準備が出来たら船上から飛び込んでいく。

水温は昨日と変わらない。

ここにもアーチ

水深9mの水底、ここにも天然に出来たアーチがある。

そんなに大きくないがアーチの隅にはテングダイ、ミギマキ、カゴカキダイが集まる。

3種類とも黄色と黒の縞模様。

タイガースの応援団が集まっているよう。

岩と砂地の際を沖へ向けて移動していく。

幻のナミダカサゴ

リンリンリンリン♪

何か見つけたらしい?

鈴が呼ぶ。

きっと変わったウミウシでも見つけたんだろう。

近くによると何やら海藻が動く。

いや、海藻と同じ色で海藻に似た何か?

ナミダカサゴ
保護色のナミダカサゴ

わからん

じっくり見ても正体が解らない。

さらにそのまま見ているとやっと焦点が魚の目に見合った。

カサゴの仲間。

顔が痩せて間延びをしたようなサル顔。

体の模様も海藻にソックリ。

ナミダカサゴ
白い涙のナミダカサゴ

幻のナミダカサゴ

目には白い涙模様。

背ビレは深く切り込んではいない。

幻のナミダカサゴ

今まで見たいと思っても中々見ることが出来なかった。

ついに八丈島でナミダカサゴに逢えた。

ナミダカサゴの近似種にはボロカサゴ、ニセボロカサゴがいる。

本来50m~100mの深い所に棲んでいる。

冷水塊のため浅いところまで上がってきたのか?

けれど幻のナミダカサゴに逢えたことは素晴らしい。

寒いのも我慢しなければ。