明太子は何の魚の卵? 明太子の作り方
明太子は誰の子
おにぎりのタラコと明太子
おにぎりと言えばサケ、梅干し、おかか、タラコ、昆布、しお、ツナマヨ、唐マヨ、エビマヨ、スジコなど10種類以上がコンビニの陳列棚に並ぶ。
種類が選べるのは嬉しい、その時の体調や気分で食べたいおにぎりが変わる。
時によりタラコと辛子明太子が並ぶ。
片方はしょっぱいタラコともう一方は同じ魚卵で辛い明太子。
どちらが美味いかと言えば両方とも美味い。
明太子はスケトウダラの卵
ところでこの辛子明太子とは何の魚の卵なのか?
なぜ辛子タラコと呼ばれないのか?
スケトウダラの大きさは90cmになりスケソウダラとも呼ばれる。
マダラはスケトウダラよりひとまわり大きく120cmほどの大きさ。
マダラの卵はタラコよりもはるかに大きく、色も黒く見栄えが悪い。
大きすぎる為に味が浸透しづらく、塩漬けにするとタラコより味が劣る。
それゆえタラコを作る時にはストウダラの卵が使われる。
明太子の作り方
タラコの作り方
スケトウダラは北関東から北側の深度150m~500mの深い冷たい海域に生息する。
日本での水揚げは北海道が多く底引き網や延縄で漁獲。
ロシアやカナダからの輸入も多い。
タラコの作り方はストウダラの卵を取り出し、出来るだけ血液などの不純物を取り除き綺麗に洗う。
タラコを赤くしたいときは食紅で染める。
塩をまぶし1時間ごとに上下を2~3回換え、8時間寝かせる。
水または酒で表面の塩を洗い流し、水分を取ったら冷蔵庫に入れて3日間熟成させて出来上がる。
製造方法は各家庭、各メーカーにより多少違う。
簡単に言えばスケトウダラの卵の塩漬けがタラコ。
明太子の呼び名
辛し明太子は韓国のタラコの辛子漬け(キムチ)がもと。
この食文化が日本の福岡県で進化した食べ物。
韓国ではスソケトウダラを明太(ミョンテ)と呼び、スソケトウダラの卵なので明太子という漢字がつけられた。
辛子漬けにしたものを辛子明太子、通常明太子とは辛子明太子のことを言い、塩漬けのものはタラコと呼ぶ。
地域により違いがある。
メンタイコの作り方
最初は広島で、タラコに辛子をまぶしただけのものだった。
戦後、現在の辛子明太子は「ふくや」の創始者川原俊夫氏によってその製法が確立された。
鮮度の良いスケトウダラの魚卵を綺麗に洗い、塩と調味料で作った液に1日漬け込みタラコを作る。
色を赤くしたいときは食紅で染める。
酒、数種類の唐辛子、柚子胡椒、昆布で調味液を作り、タラコが完全に隠れるまで浸す。
冷蔵庫で7日間熟成させると出来上がる。
川原俊夫氏が作った「ふくや」明太子
「ふくや」の川原俊夫氏の歴史が漫画で紹介されているのでここにご紹介。
読んでみると川原俊夫氏と辛子明太子の苦労と歴史がわかる。
長年の汗と苦労と努力の結晶の明太子。