大雨の伊豆山でダイビングをするか?
当日選択する2つの道があった
大雨で凪、やがて雨は小降りに
海へ出発の朝、雨は強く降りを続けた。
今日は小田原の江之浦でダイビングの日。
現地の海況予報は凪、雨は降るが午前9時以後は強い雨はない。
これなら多少の濁りでダイビング可能と判断。
暗い空と大粒の雨の中、車は都内を走る。
あちらこちら通行止め
東名高速の海老名を過ぎる頃様々な情報が入ってきた。
大雨のため東名高速の松田~御殿場は通行止め。
沼津市、富士市、大雨警報。
箱根などの高所にある道路は大雨のため通行止め。
バイバスの小田原厚木道路は通行止め。
台風でも無いのに異常。
江之浦は視界不良のため潜水禁止
そしてダイビング目的地の江之浦では視界不良のため潜水禁止。
河川からの泥水が沖まで広範囲に広がった。
江之浦近辺のダイビングポイントである真鶴半島の岩海岸、福浦海岸の海況を確認する。
すべて同じ解答。
視界不良のため潜水禁止。
FM横浜のダイビング情報
ラジオのチャンネルを変えFM横浜に合わせる。
この時間、ダイビング情報が流れる。
城ヶ島、ビーチダイビングOPEN、ボートダイビングはポイント限定で開催。
逗子、ボートダイビング要相談。
伊東の富戸、ビーチダイビングOPEN。
伊豆海洋公園、ビーチダイビングOPEN。
沼津の大瀬崎、ビーチダイビングOPEN、外海のみ潜水禁止。
全体的に海は凪に近い、大雨による透明度低下だけが問題。
伊豆山の現地情報
そして伊豆山と熱海に電話をかけた。
熱海は何回電話をしてもつながらず諦め。
伊豆山は直ぐにつながった。
現在、波は無いが風がこれから少し吹くかも。
水面は濁っているが深く潜れば濁りはなさそう。
結果、伊豆山は潜れる。
これらの情報から答えを導く。
何処へ行く?
箱根を越えるのは難しい。
沼津方面への移動は無理、行けても帰りが問題。
伊東まで行けば潜れる。
距離が遠い、何かあれば帰りが問題。
今の大雨では遠方を避けたい。
2つの選択。
伊豆山で潜る?
伊豆山でダイビングをする。
波は無い、水面は濁っている。
良い状況とは言えない。
ドライブをして帰る?
またはドライブをして美味しいものを食べて帰る。
ダイビングは出来ない。
時間的余裕は十分ある。
暗い雨空と大粒の雨がドライブを選ばせた。
伊豆山を選ばず、ドライブと美味しい昼食を選ぶ
警戒速報 危険レベル4
午前7時、東名高速の厚木インターをおりた。
田んぼは水浸し、平塚までの道は所々水が溜まっている。
海まで出ると皆のスマホから警戒速報が一斉に鳴った。
危険レベル4、直ぐにこの地域から離れる。
海は沖まで茶色く濁る
西湘バイバスを小田原へ向け走る。
海は沖まで茶色く濁る。
花水川、中村川、森戸川、酒匂川、山王川、早川の水量は増し、茶色く濁った水が海へ流れ込む。
河口は流れ込む水の勢いで大波が立つ。
箱根湯本 濁水が脇道から流水
早川から川沿いに箱根湯本まで走る。
途中、濁水が脇道から流水。
これ以上先は危険かも?
直ぐに引き返す。
鈴廣の体験カマボコづくり
風祭で鈴廣の体験カマボコづくりに挑戦。
以前からトライしてみたいと思っていたものの時間が合わなかった。
午前9時予約なしで受付ができた。
焼きチクワと板カマボコ
出来上がった具を竹に巻き付ける。
平らにするのが難しい。
焼いてもらって焼きチクワの完成。
板に具をカマボコ包丁で乗せていく。
良い形にするのは至難のわざ。
蒸すのは機械で専門職の人がやってくれる。
午前10時30分の焼きチクワ
午前10時30分、チクワが焼きあがった。
焼きたてのチクワの味は魚の香りがする。
香ばしく甘い。
カマボコが蒸しあがったのは11時30分。
初カマボコは既に冷やされ、袋に入れ手渡された。
伊豆山の土石流の話
その後、早川の港で食事をしていた時、店員から伊豆山の土石流の話を聞き、動画まで見せてくれた。
土石流が起きた時間は午前10時30分から11時までの間。
一目見てかなり危険な状態だと解かった。
焼きたてのチクワを食べていた頃。
具体的に何処かは解らないが泥が流れ落ちていった道が伊豆山だと物語っている。
国道から海岸まで下る細い道。
ここら辺に他に下る道はない。
伊豆山の土石流のニュース
その後のニュースも入ってくる。
土石流が海まで達している。
川に沿った坂を下り、土石流は海岸道路に出る直前で河口と左右に分れた。
左のホテル前へ流れた土砂は溜まった。
右側の港へは下り坂。
土石流の多くはこの道を選んで海へ流れ出た。
トイレ、更衣室、シャワールームの建物は破壊。
船着き場での影響は少ない。
ただ港内には多くの泥が溜まっている。
伊豆山のダイビングを選んでいたら
もし、伊豆山でダイビングをしていたらどうなっていただろうか。
車は港奥に止めるので被害は免れる。
時間的にはダイビングをしている時間。
海の中に潜っていれば被害はない。
または1ダイブ目が終わり休息をしている頃。
もしこのときトイレに行っていたら土石流に巻き込まれていた。
また坂下にある温泉に浸かっていても土石流に流されている。
そうしたら今はこの世にいない。
このブログも書き残していない。
また土石流に直接巻き込まれていなくとも車を港から出すことが出来ない。
港の入り口に土石流が溜まり帰ることが出来ない。
食事もとれない。
今日2つの選ぶ道があった
どうなっていた事か。
確かに今日2つの選ぶ道があった。
運良く今がある。
命を救った鈴廣のカマボコ。
数時間後いつもの伊豆山の船長からSNSで連絡があった。
「家族は無事、家は無いかも」
災害で被害を受けた方へお見舞いを申し上げます。
追伸