ピエロ顔のテングカワハギの雌雄を見分けるのは意外と簡単
ピエロを想像する魚テングカワハギ
ケラマで見たい魚
ケラマで潜るとどうしても見たくなる魚がいくつかいる。
ある魚を見るとなぜかピエロを想像する。
英語で魚のピエロと言えばディズニー映画「ニモ」で有名になった clownfish カクレクマノミのこと。
自分の感覚ではカクレクマノミを見ても可愛すぎてピエロ(clown)を感じない。
ピエロに似てると思うテングカワハギ
けれどテングカワハギは見るたびにピエロに似ていると思う。
英語名は harlequin filefish。
harlequin の意味は伝統的な道化者。
filefish はカワハギ。
やっぱりピエロを想像するのは間違っていない。
ピエロ顔のテングカワハギ
ユニークでカラフルなサンゴの魚の中でも少し変わっている。
グリーンブルーの魚体に黄色いスポットが口から尾にかけてラインのように入る。
通常のカワハギよりも口が長く伸び、天狗の名前がついている。
このオチョボ口がピエロの丸い鼻に見え、目の周りに黄色いアイシャドー、衣装は派手なブルーに黄色い丸点のピエロができあがる。
尾ビレはカワハギらしく閉じることができる。
大きさは8cmほどに成長。
ダイビングでよく見る大きさは3~6cm。
熱帯、亜熱帯の魚で関東周辺では見られない。
深度1~16mのエダサンゴの周辺に生息、正確は臆病でチョコマカよく動き、敵に襲われるとエダサンゴの間に逃げ込む。
エサはエダサンゴなどミドリイシサンゴ類のポリプ、小さなオチョボ口でつついて食べる。
ソフトコーラルのポリプは食べない。
小さいうちは10匹前後の群れをつくることもある。
しかし大きくなると雌雄ペアでいることが多い。
テングカワハギのオスメスの見分け方は簡単
テングカワハギの雌雄の見分け方
ペアでいるテングカワハギを見つけたら雌雄を見分けると面白い。
オスとメスの見分け方は意外と簡単。
見る場所は腹ビレ、正確には腹部膜状部。
オスは黒に白点、さらにオレンジの部分もある。
メスは黒一色。
黒に白点がオス、メスは黒一色、これだけ覚えておけば良い。
これはオス。
これはメス。
泳いでいるテングカワハギのお腹ばかり見るダイビングも面白い。
やや大き目のペアのテングカワハギがいれば見やすい。
つっつかれるテングカワハギ
テングカワハギは他の魚から追立てられることがある。
それはテングカワハギのエサがエダサンゴのポリプであるから。
エダサンゴを棲家にしているスズメダイ類やニセモチノウオはテングカワハギの体をつっついて追い立てる。
自分の大事なエダサンゴを守るために攻撃する。