1cmの津波はどのように測定するのか?波高計の仕組み
海へ行くなと流れる津波注意報にビックリ!
フィリピンのミンダナオ島付近でマグニチュード7.7の地震、津波注意報発令
昨日の津波注意報のニュースはちょっと焦った。
フィリピンのミンダナオ島付近でマグニチュード7.7の地震発生。
八重山諸島、沖縄から本州千葉県内房、館山、南房総まで津波注意報が発令。
am05:00浦和を出発した車のラジオNHKからは津波のニュースだけが流れる。
ラジオNHKから流れる津波注意のニュース
「am04:00過ぎには八丈島八重根港で40cmの津波を観測。
神津島前浜港では20cmの津波を観測。
海や河口周辺には近づかないように、また海のレジャーなどへ行こうとしている人は目的地を海ではない場所へ変更するようにしてください!」
と盛んに何度も呼びかける。
思い出すのは東北大震災
誰もが思い出すのは13年前の地震と津波。
2011年3月11日14:46分東北大地震発生。
その後、20mの津波が東北太平洋側を襲い多くの犠牲者が出た。
行先は江之浦、目的はダイビング
今、ダイビングのために車を走らせている。
それも太平洋沿岸。
もしかしてニュースに流れていることはダイビングを中止しろと言っているのか?
津波注意報は千葉県房総半島と伊豆半島
車を走らせながら情報を集める。
静岡県の伊豆半島全体に津波注意報、避難勧告は沼津市と熱海市の沿岸部。
千葉県は房総半島の内房と南房総に津波注意報、勝浦から北への津波注意報は出ていない。
そして、なんと神奈川県には津波注意報が出ていない。
伊豆半島が堤防となり津波の影響が少ないらしい。
今行こうとしているのは神奈川県小田原市江之浦。
ラッキー!
それでも様子を見ながらリスキーな場合はダイビングを止めて、安全な地域で美味しいものでも食べて帰ろう。
am09:04、津波注意報が解除された。
いつも疑問に思う津波の大きさはどう測る?
1cmの津波を計測できるのか?
八丈島の八重根港で40cmの津波を観測。
神津島の前浜港で20cmの津波。
パラオでは1cmの津波を観測。
もともと津波の計測に疑問があり、1cmの津波と聞いて小さな疑問が大きな疑問に変わった。
1cmの津波の計測とはどのような手法だろう?
波があってハッキリしない潮位
海には波やうねりがあり、いつも水面が上下している。
波の大きさと向きも大中小様々、それがランダムに押し寄せる。
潮位の水面はハッキリしない。
水面の高さを測る検潮所の波高計の仕組み
大きな港に設置されている潮位を測る検潮所の潮位計
外海では波があり水面の位置がハッキリしない。
波の邪魔がないように海の隣に浅い井戸を掘り、導管で外海を繋げる。
風雨の影響を受けないように井戸を建物で囲う。
井戸の水面は安定し、現在の潮位が現れる。
年中無休、随時観測、集積管理
浮きを浮かべ水面の高さを測る。
随時データーをデジタル処理して管理センターへ送る。
日本各地の潮位が確認できる。
津波は潮位変化、1cm単位で確認
気象庁と国土交通省港湾局で約160カ所以上の検潮所を管理、海上保安庁で20カ所の験潮所を管理している。
津波は予測されているタイドグラフのデータを上回る潮位が観測される。
これならば八丈島の40cmの津波も、神津島の20cmの津波も、そしてパラオの1cmの津波も観測できる。
津波観測計の種類
検潮所以外の津波観測計
機動型津波観測装置
気象庁の津波観測計は全国で385地点
沿岸の津波観測計が173地点。
GPS波浪計が18地点。
海底に設置された津波計が194地点。