光合成するウミウシの仲間アオボシミドリガイ・チゴミドリガイ・ハナミドリガイ

コノハミドリガイ仲間の3種類を発見

新しいウミウシに胸踊る

今まで見たことの無いウミウシを見つけるほど胸踊ることは無い。

それが綺麗であればなおさら。

真冬2月の江之浦で色鮮やかで珍しいウミウシなどが見られた。

コノハミドリガイというウミウシの仲間

ウミウシと貝は同じ軟体動物。

陸上で言えばナメクジとカタツムリのような間柄。

コノハミドリガイは名前に貝がつくがウミウシ。

そして今回3種類のコノハミドリガイの仲間を見つけた。

茶緑の地味なウミウシ?

アオボシミドリガイ

肉眼では茶緑のジュズモのような海藻の中を這っていた目立たないウミウシ。

ライトを当てると違うウミウシに見える。

青い斑点など見えなかった。

白い小さな点も散りばめられている。

アオボシミドリガイ

拡大してみると更に綺麗。

緑のジュウタンに天の川のような白い星。

その中に散りばめられたブルーのドット。

初めて見たアオボシミドリガイ

アオボシミドリガイ
アオボシミドリガイ

波に揺られて表になったり、裏になったり。

そんな海藻の中をよく動く。

アオボシミドリガイという名前が色模様からも良くわかる。

アオボシミドリガイ

今まで興味が無かったから見つからなかったのか?

まだまだ知らない子がいるに違いない。

初めて見るアオボシミドリガイに感謝。

ただいくらシャッターを押しても波揺れの中でピントが合うのは1~2枚。

それでもハッキリ撮れれば良い方。

落ち着きのある派手なチゴミドリガイ

アオボシミドリガイの隣にも気になる色のウミウシがいた。

チゴミドリガイ
チゴミドリガイ

本体の色は赤味を帯びたグレー。

触角の先端は白、最先端はペパーミントグリーン。

側足は赤味を帯びたグレーにラメの入ったペパーミントグリーンのラインから黒ラインに変り、先端の縁は輝くオレンジ。

なんとも落ち着きのある派手さがある。

ファッションコートのデザインにも出来そう。

チゴミドリガイ

以前、江之浦で見たのは10年以上前だったような気がする。

ハナミドリガイもコノハミドリガイの仲間

別の岩でもう1種類のコノハミドリガイの仲間を見つけた。

ハナミドリガイ
ハナミドリガイ

形は皆コノハミドリガイに似ている。

ハナミドリガイも色と模様が綺麗。

こんなデザインのTシャツがあったら売れるだろうか?

ハナミドリガイ

コノハミドリガイの面白いミニ情報、光合成と自切

動物なのに光合成するウミウシ

コノハミドリガイ
コノハミドリガイ

コノハミドリガイは藻類を食べる。

そしてその藻類の中の葉緑体を自分の細胞に取り入れる。

葉緑体を取り込んだコノハミドリガイは光合成をはじめる。

太陽の光を浴びてデンプンという栄養を作りエネルギーとして消化する。

長ければ10か月同じ葉緑体で光合成が出来る。

動物なのに植物のように光合成をする。

自切するウミウシ

コノハミドリガイは状況によって自分で自分を切ることが出来る。

トカゲの尾っぽ切りのように。

これを自切(じさい)という。

コノハミドリガイの自切は首の部分で切り離す。

心臓のある胴体を切り離しても、頭部は生きて成長することが出来る。

逆に胴体部分はやがて死滅する。