体に良い断食とラマダン、腸内出血のため入院5日間の絶食
断食初体験
断食5日間
断食5日間の修行が終わった。
断食の別名をファスティングともいう。
断食とはそもそも食を断つこと。
食だけでなく水も取らない断食もあり、日数も一日から一ヶ月位いと様々。
最近言われる断食は水分は取るが食物は口にしないといもの。
断食の目的は何?
- 精神修行という名の断食
- 宗教的な断食
- 祈願のための断食
- 抗議をするための断食
- 習慣的な断食
- ダイエットのための断食
- 健康法としての断食
- 解毒のための断食
- 医療を目的とした断食
など様々。
ラマダン
世界第2位のイスラム教
ラマダンはイスラム教で行われている有名な断食。
イスラム教は東南アジア、南アジア、西南アジア、西アジア、東アフリカ、中央アジア、北アフリカ、西アフリカで活動しており、宗教人口は16億人。
世界人口の23,2%がイスラム教で世界第2位の宗教。
ちなみに1番はキリスト教、3番はヒンズー教。
世界最大のイスラム信者がいる国
昨年旅行したインドネシアは世界最大のイスラム教徒の国。
その中でもバリ島だけがヒンズー教。
ラマダンの断食を避けるためにラマダンの期間をヒンズー教であるバリ島で過ごそうとインドネシア各地からやってくる宗教関係者も多い。
ラマダンのルール
ラマダンは1ヶ月続く。
約30日間を水も食事もが全て断食しているように思われるがそうではない。
ラマダンの期間は日の出から日の入りまでが断食の時間。
夜はしっかり食べて水も飲んでいる。
ラマダンの目的は断食では無い、断食はラマダンのルールの一つ。
ラマダンの目的
目的は信仰心を清め、欲を捨て、神への献身と奉仕に没頭すること。
そのための義務の一つが断食。
そのほかの禁欲も課せられる。
日中は、食物を食べない、水を飲まない、他に喫煙と性行為の禁止、噂話や悪口、喧嘩や闘争の禁止などがある。
酒は禁止
酒は宗教上いつでも禁止。
なのでイスラム圏の食堂ではビールも売っていない。
それでもある程度ランクが上のホテルならばお酒を外国人のために用意してある。
太郎のラマダン
ホームステイ
ある知人がインドネシアのジャワ島を旅した時に知り合いの家に泊まらせてもらった時の話。
ちょうどラマダンの時期にあたっていた。
太郎は朝起きると腹が減ったと思いキッチンへ行くが食べ物がない。
そして誰もいない。
ラマダンの日
そのとき太郎は気がついた。
「そうだ!今はラマダンだ。
断食の時期なので食事もないし、水もないのは頷ける。
ならば街の食堂で何か食べよう!」
食堂を捜せ
そう思って暑い街中を歩いていくが何処の食堂も全部閉まっている。
ラマダンの時期は日中に飲み食いする人は誰もいない、店が開いてないのも当たり前と言えば当たり前。
それでも捜すが開いている店が一件も見つからない。
「どうしようか?」
喉もからからである。
ホテルがあった
やっと見つけたホテルに入った。
そこにはミネラルウォーターが売られていた。
太郎は急いで購入すると一息に飲んだ。
他に食べる物はないか?
ここもレストランは閉まっている。
売店の菓子
売店では見たことも無いバナナや穀物で出来た甘そうな現地の乾燥菓子を売っていた。
太郎は空腹に耐えられず、その甘いお菓子を買って食べた。
また、夕飯用にも水と甘い菓子を買って帰った。
知り合いの家に戻ると疲れてへとへと、夕方になるとそのお菓子を食べ水を飲んで寝た。
2日も泊まると太郎の体力も限界。
この時、太郎はラマダンのことを断食だと思っていた。
またインドネシア語は話せず、英語も上手では無かった。
事実は違った
日が暮れると水と料理が用意され腹ペコの家族は料理を囲み食事をしようと太郎を呼びに行ったのだった。
ところが疲れ果てた太郎は呼んでも起きない、仕方ないので家族で食事を済ませた。
翌日も日の出前の暗いうちに料理を用意して一緒に食べようと太郎を起こしに行ったが太郎は起きなかった。
仕方なく朝も家族で日の出前に食事を済ませた。
日中は静かに過ごす
家族は昼間は出来るだけ疲れないように喉が乾かないように家の中で静かにしていた。
日が暮れて夕飯の用意が出来たので太郎を起こしに行ったがやはり疲れ果てた太郎は起きなかった。
腹を空かした家族は仕方なく自分たちだけで食事を済ませた。
太郎はなぜ食べない?
ラマダンだって食事を取らなければ死んでしまう。
サムライ バンザイ
日本人は凄い!
さすがサムライの国だ。
俺らとは違うのだ。
食べなくても生きていられる部族なんだ。
心配しながら、そう尊敬して太郎のホームステイを見ていた。
最後の日にこの事実を知った太郎と家族は大爆笑で最後の食事を一緒に楽しんだ。
5日間の断食の理由
私の意思ではない
断食を5日間もした目的はもちろんラマダンではない。
もともと断食をしようと思ってもいなかった。
美味しいものを食べられないなんてごめんだ。
理由は
汚い話だが金曜の日は朝から下痢が続いた。
それが4回目からは水のような下痢に変わり、血の色に変わった。
世で言う下血というやつだ。
トイレに行くたびに赤い水だけが出るようになった。
食事は朝食べただけ。
夜、仕事を終え自宅までの帰路途中で意識を失った。
気がつくと凍った道路の上に倒れていた。
貧血だ。
立ち上がるがフラフラする。
やすみ休み家までたどり着くが貧血は収まらず緊急入院となった。
緊急入院
血液検査の結果ヘモグロビンの値が低いのが貧血の要因と診断。
それはそうだろうと思いながらも医師と看護師のお世話でベッドに横たわり造影剤を飲んでCTスキャンをとり最初の2日間の食事は無く、点滴だけで安静にしていた。
断食3日、何も食べることなく腸を休ませる。
絶食するだけで腸の出血が止まることもあるという。
耐えられる空腹感
腹は減るのだが点滴をしているせいか堪らないほどの空腹感にはならない。
我慢できる範囲の空腹感。
そして4日目、内視鏡で腸内を確認、出血していた大腸ポリープを切除。
5日目、更に腸を休ませるために絶食が続く。
そして6日目、ついに食事。
6日ぶりの食事
薄味だが今までこんなに絶食したことはなかったので感激!
そしてあっという間に昼食。
腹はそんなに空いてない。
いつもこんなに食べていたのかと思うぐらい朝と昼の間隔が短く感じた。
味はやはり薄め。
こんなに食べなくても良いような気がした。
胃腸にも休養
胃腸は食事をした後も更に動き続ける。
時には休ませることも良い。
1日3回、食べなければ体に悪いなどと言うことはない。
食べたくなければ1日2食でも十分。
そして時により、1日1食でも体長管理には良いこともある。
そう考えれば、糖尿病、痛風なども初期ならば自分でプチ断食で治りそう。
水分やビタミンを口から取りながらのプチ断食ならできる。
断食治療
世界には断食をして病気と闘う方法がある。
医師のもとで点滴を受けながら最低限の栄養を取り、断食をして胃腸を休ませ、本人の体の治癒力を増していくというもの。
今回、ベッドの上で断食治療という言葉を知った。
そいして明日、退院の予定。