ダンゴウオの捜し方
ダンゴウオを知る
ダンゴウオは食べない
ダンゴウオと言っても食べる魚ではない。
冬に水温が下がると出現する可愛い魚。
小型でダンゴウオのような愛嬌のある形から名付けられた。

伊豆近辺で見られるのは12月末から5月中旬。
海水温が上がるといなくなる。
水温の低い北国の魚。
ダンゴウオの知識 ダンゴウオの産卵
冷たい水温が好き。
大きさは成魚で2~3cm。
水深2~3mで産卵する。
産卵場所は岩の隙間や殻のフジツボ、巻貝の中。
産卵すると雄は卵が孵化するまで水を送って世話をする。
その期間3~4週間。
孵化すると雄は安心したようにいなくなる。
ダンゴウオの知識 エンジェル
伊豆半島では東側でのみ確認されている。
40年前はその存在をほとんど一般的に知られていなかった。
12月末~1月頃、親が産卵に現れる。
江之浦での産卵は未だ未確認。
3月上旬頃孵化。
全長1.5mm程。

あまりの小ささに見つけるのは難しい。
ツルツルした海藻の上で生活する。
孵化したての子供は頭に鉢巻きをしたような輪がある。
エンジェルの輪と呼ばれる。
ダンゴウオの知識 皮弁
天使の輪は体の成長と共に1週間でなくなる。

体色は生活している海藻と同じ色になる。
その後、すくすく育ち4月には1.5cmほどの大きさに成長。
この頃になると見つけ易い。

体にも変化が現れる。
体表面にはゴミの様なものが付着。
実はゴミではなく皮が変化したもので皮弁という。
ダンゴウオの知識 いなくなる日
5月中旬水温16度までは同じ場所にいる。
大きさは2.5~3cmぐらいまで育つ。
皮弁が多くなり、その分見た目の可愛さを失う。

水温が上がるといなくなる。
ダンゴウオにとっては暑い季節になる。
深場の水温が低い場所に移動すると考えられる。
ダンゴウオの知識 保護色
彼女たちは保護色。
ツルツルした所が大好き。
腹ビレの吸盤で張り付いて体を安定させる。
紅い海藻のエツキイワノカワの上で良く見つかる。

夜行性で泳ぐのが苦手。
江之浦においての過去の出現
2012年最長記録
2012年は3月18日に3~5mmの大きさの子供を数箇所で発見。
深度10~16mの間。
4月に0.7~1.2cmに成長、5箇所で確認。
一番浅いところは深度6m。
5月中旬に水温18~19℃まで上がる。
1.5~2.5cm程に成長したダンゴウオを深度6mで確認。
最後の確認は6月3日。
神奈川県小田原の江之浦では最長記録。
2015年30匹
2015年3月末に確認。
30匹ほどの個体。
深度5~16m、大きさは3~10mm。
2016年エンジェルダンゴ
2016年3月12日に確認。
生まれたばかりのダンゴウオ。
頭にハチマキがあるエンジェルダンゴ。

深度6m、大きさ2~3mm。
2020年、2021年とカジメがなくなりダンゴウオを確認できなくなった。