可愛い魚ダンゴウオは何処にいる?
2017年の初ダンゴウオ
ダンゴウオは何処にいる?
2017年3月12日江之浦で今年初のダンゴウオ。
気温13℃、水温14℃、透明度5m。
春濁りは相変わらず、先週より少しだけ透明度が良い。
今日ダンゴウオがいたのは深度8mにある中岩。
深度6mのエツキイワノカワ(海藻)の上。

可愛い。
ダンゴウオの愛顔
愛嬌のある顔。

寒い時期の魚。
神奈川県小田原の江之浦で見られるのは3月から5月中旬まで。
ダンゴウオの生態
ダンゴウオの産卵
冷たい水温が好き。
東北や北海道の方が数多く見られる。

大きさは成魚で2~3cm。
浅い所が好きで水深2~3mで産卵。
産卵は岩の隙間や殻のフジツボ。
産卵すると雄は卵が孵化するまで水を送って世話をする。
孵化までの期間1~4週間。
孵化すると雄は安心したようにその一生を終わる。
江之浦では、いまだダンゴウオの産卵の確認はない。
伊豆近辺のダンゴウオ
伊豆近辺では東側でのみで確認。
25年前はダンゴウオの存在をほとんど知られていなかった。

12月末~1月頃、親が産卵に現れる。
確認できる年もあるが出来ない年の方が多い。
そして2月に姿を消す。
産卵、卵育成の時期。
3月上旬頃孵化。
全長1.5mm程。
孵化したての子供は頭に白い鉢巻きをしたような輪がある。
これをエンジェルの輪と呼んでいる。
ハチマキダンゴウオの天使の輪
エンジェルの輪は体の成長と共に消える。

伊豆近辺の子供は孵化後1週間以内に輪が無くなる。
その後、すくすく育ち4月には1.5cmほどの大きさになり、見つけ易くなる。
体にも皮弁というヒゲのようなものがついてくる。
消えるダンゴウオ
5月中旬水温16度までは同じ場所にいる。
大きさは2.5~3cm。

皮弁が更に沢山つき可愛さを失う。
これ以上水温が上がると消える。
ダンゴウオにとっては暑いと思われる。
深場の水温の冷たいところへ移動すると考えられる。
ダンゴウオは海藻に生息
彼女たちは保護色。
ツルツルした所が大好き。
腹の吸盤で張り付く。

褐色の海藻のカジメや紅い海藻のイワモ、エツキイワノカワなどの上で良く見つかる。
生活している海藻と同じ体色になる。
夜行性で泳ぐのは苦手。