伊豆半島で高水温、テーブルサンゴが白化現象
水温が高すぎる今年の伊豆半島
伊豆半島の水底が白く見える不思議
今、西伊豆のテーブルサンゴが大変な事になっている。
陸上から見てもその異様さがわかる。
海底の所々が真っ白い。
最初は何が白いのかさっぱり解らなかった。
白いビニールが沈んでいるかのように思えた。
これは2024年9月第2週西伊豆の田子と雲見へ潜りに行った時の出来事。
ダイビングで感じること
ダイビングをしていても特にピンとくることはない。
田子の沖、フト根の深度40mにサクラダイが群れ水温24℃、18m近辺はキンギョハナダイの群れ水温は26℃。
18~12mにはイサキ、ニザダイ、メジナが群れる。
深度10mより上がると水がぬるい、水温計を見れば28~29℃もある。
なんでこんなに水温が高い。
夏の沖縄でも水温が高すぎる。
それがこの伊豆半島でも起きている。
例年なら高くても水温25~26℃、28~29℃は異常。
黒潮の水温
黒潮の水温を見てみる。
現在伊豆半島の南に30度の水域がある。
そして先月8月は
駿河湾奥まで水温30℃と異常に高かった。
この時の最高水温は30.5℃。
西伊豆でテーブルサンゴが白化現象
真っ白に変わったテーブルサンゴ
原因はこの異常な高水温。
ダイビング中に見る光景の中で変わったものは真っ白なテーブルサンゴ。
伊豆半島に生息しているテーブルサンゴはそんなに多くはない。
岩礁部分の浅い場所に所々に見られる。
そのほとんどが白く変色している。
赤道近くで多く見られるサンゴの白化現象だ。
サンゴの白化現象とは?
サンゴは腔腸動物であり、クラゲやイソギンチャクの仲間でもある。
サンゴはポリプの集合体。
ポリプの一つひとつは小さなイソギンチャクのような形態をして、浮遊してくるプランクトンを捕食する。
そしてサンゴは褐虫藻をも体内に取り入れ共生している。
褐虫藻が光合成をして作り出す栄養分を吸収する。
だが高水温が続くとサンゴから褐虫藻が飛び出してしまう。
少しの間ならプランクトンの捕食だけで生存できるが長くはもたない。
サンゴから褐虫藻が出てしまうとサンゴが白化する。
褐虫藻が戻ってこないとサンゴは死滅する。
実際サンゴの白化現象
赤道近くのうみならば考えられることだと思うが伊豆半島の海でサンゴの白化現象が起こるとは信じられない。