生まれると産まれるの違い
生むと産む、どちらが正解?
生むと産む
うむ、産む、生む、うまれる、産まれる、生まれる。
人が子供を生む。
人が子供を産む。
どちらが正解か?
時おり悩む時がある。
そもそもなんで生むと産む、同じ読みの同じような意味の言葉が存在するのか?
紛らわしい。
生むと産むには適切な使い方があるのか?
あるなら今のうちに知っておきたい。
生む
生むという字を使う。
- 赤子が生まれる。
- 子供を生む。
- 今朝生まれた子供の誕生日は1月1日の元旦、誰もが生まれた日を覚え易い。
生の字を生まれた日に当てはめてみた、特に問題はない。
産む
出産の産むという字を同じ文に当てはめる。
- 赤子が産まれる。
- 子供を産む。
- 昨日、産まれた子供の誕生日は1月1日の元旦、誰もが生まれた日を覚えやすい。
問題なく使える。
産の字を使うと出産したばかりという時間的な感覚が表現される。
生の字を使うとこの世に生を受けたいう意味は解るが時間的な感覚はわからない。
鳥の生むと産む
- 昔飼っていたニワトリはよく卵を生んだ。
- 今朝、目を覚ましたらニワトリが卵を産んでいた。
出産から時間が過ぎているなら生の字を使う。
出産直前や直後なら産の字を使うと産まれて直ぐだということがわかる。
逆に出産から時間が経っているときは産の字は使わない。
他の動物の生むと産む
- 1年前に生まれた子犬がこんなに大きくなった。
- 昨晩子犬が6匹産まれた。
人間でなくても他の動物や鳥、魚、昆虫でも生まれたと産まれたは同じように使う。
- 今朝、メダカが卵を産んだ。
- セミが卵を産んでいる。
産の字を使えば出産直後、出産中だということが解りやすい。
- 今朝、メダカが卵を生んだ。
- セミが卵を生んでいる。
生の字も使うことはできる。
産の字は出産直前直後、出産中、限定で使用する。
出産から長い時間が過ぎた場合は生の字を使用する。
生物以外では生まれる
新しい物体が生まれる
生物で無い物体でも、新しく誕生したときは生まれるを使う。
この場合、産の字は使用しない。
- 新しいタイプのスマートホンが生まれた。
- 合金でよく切れる刺身包丁が生まれた。
- 毎年新型車が生まれる。
- パソコンが生まれたことで世の中は変わった。
- 新しい味覚のワインが生まれる。
生物で無くても生まれるを使う。
物体で無くても生まれるを使う
- 二人の間に恋が生まれる。
- 国会で新しい法律が生まれる。
- 試合のあとに友情が生まれる。
- 今まで無かった新しい国交が生まれる。
- まれに良い知恵が生まれる。
- 予想しなかった利益を生む。
- 彼の発想が新しい芸術を生んだ。
- あなたの行動が誤解を生む。
- 彼女のダンスは情熱を生む。
- 苦しい生活の中から傑作が生まれる。
- オリンピックで新記録を生む。
以上、生物の誕生とはまったく関係ない、形の無いものでも生まれるという表現を使う。
新しく想像されたもの、心情的なもの、数字的なものなど様々に生まれたという表現は使われる。
しかしこの場合は産の字は使わない、全て使用するのは生の字だけ。
産まれると生まれるの違い
産の字の産まれるは出産の時、または出産前後の短い時間だけに使用する。
生の字の生まれるは広い意味で使用できる。
生まれるは出産から時間が経った時に使用する。
けれど出産の時にも使用できる。
生物意外の物体の誕生でも、無形のもの、創造的なもの、心情的なもの、数字的なものなど、新しく生じたものに生まれるを使う。