ミツバチは年をとるほど危険な仕事
メスの働きバチの人生
働きバチは全てメス
女王蜂でないメスのハチは全て働きバチ。
すべての仕事を担う。
掃除、女王蜂の世話、子育て、巣作り、巣の門番、エサ集めの一切を行うのはメスの働きバチ。
メスの働きバチに繁殖の仕事はない。
仕事の役割は成長と共に変わる
メスである働きバチの羽化後の寿命は30日。
サナギから羽化して3日ぐらいまでは巣の掃除と女王蜂の世話。
4~15日目までは子育て。
15~20日目は巣作りと門番。
20~30日はエサ集め、蜜と花粉の採集。
そして寿命をまっとうする。
と書くと秩序正しいように思える。
実際は羽化して直ぐは女王蜂の側にいる。
日が経つにつれ新しく羽化する仲間が女王蜂の近くに増え、ドンドン巣の外側へ追いやられていく。
蜜と花粉は働きバチとオスバチのエサ
一生のうちエサの採集は10日間。
1回に運ぶ蜜の量は最大40mg。
活発な時期、1日10回以上巣穴とエサ場を往復する。
1匹の働きバチが10日間で集める蜜はスプーン1杯。
これが一生かかって1匹が集めるハチ蜜。
年をとるほど危険な仕事
最初は安全、女王蜂の側
羽化後の最初の仕事は掃除と女王蜂の世話、子育て、巣穴の奥の仕事。
知識と体力のない若いうちは危険の少ない奥の仕事。
中堅になると巣穴の入り口や外、巣作りと門番。
慣れてくると外敵が来るかもしれない巣の外部の仕事。
ベテランになると蜜と花粉の採集、巣穴を離れて飛んでいく外敵に襲われるかもしれない仕事になる。
羽化後の寿命の1/3が過ぎると危険度の高い外界の仕事。
巣穴を離れれば危険な世界
巣から離れれば色々な危険が待っている。
気温低下で体力が無くなり巣に戻れない。
雨に打たれて体温低下、羽が重くて飛べない。
風に吹かれて帰れない。
鳥に襲われる。
クモにつかまる。
カエルやトカゲ、カマキリに捕らえられるなど危険がいっぱい。
羽化して1ヵ月間寿命に合った危険度の仕事を担当する。
歳をとっても楽はない
歳を重ねれば重ねるほど仕事が厳しい働きバチの世界。
12~3月の越冬期は働きバチの寿命が半年に伸びる。
寒い冬、外にはエサがない。
巣の中で身を寄せあって温め合い、蓄えた蜜と花粉を食べて春を待つ。
次は「ミツバチのオスは交尾すれば死」 ⇒クリック
「ミツバチの女王蜂は巣に1匹」についてはコチラ ⇒クリック