江之浦のムラサキ村に集まる3種類のウミウシ
2ダイブ目は度17mのムラサキム村へ
疲労、減圧症、エアー切れにご用心
1時間の休憩後2ダイブ目。
深度17mのムラサキム村へ直行。
視界不良の浅場を嫌い、深場で時間を費やす計画。
2本目であり、深場に長い時間の予定、ダイブコンピューターを確認し減圧症の予防。
エアーの消費も早いので頻繁に残圧計をチェックするなど注意が必要。
ムラサキム村へ一直線
潜降したら直ぐに移動を始める。
3本目のブイの下まで時間と距離を最短にするため直線的に泳ぐ。
距離はややあるが決して早くは泳がない。
ゆっくりと、ゆっくり、リズムをとって泳ぐ。
疲れないように呼吸もゆっくり移動する。
ムラサキム村とは
7分ほどで目的地のムラサキ村に到着。
ムラサキ村とは深度16mの砂地にある一つの岩のこと。
なぜか今年1月から小型のウミウシの一種ムラサキウミコチョウが10匹も集まっている。
最初は繁殖のために集まっているのかと思った。
それが4カ月続いている。
グレー色のカイメンの中にうずくまり、ムラサキウミコチョウは動かない。
4カ月も同じ場所に居続けるのは、よほどこのカイメンの味が気に入っているようだ。
美味しいカイメンの香りに集まるウミウシ
ライトがないと見えないムラサキウミコチョウ
ムラサキ村を見てもムラサキウミコチョウは見つからない。
自然光では暗くてよく解らない。
ハンドライトのスイッチをONにする。
すると鮮やかな紫色が浮かび上がる。
けれど今まで10匹いたムラサキウミコチョウが3匹しいない。
カイメンの中に深く潜っているのか?
それとも散歩でもしているのだろうか?
動き回るムラサキウミコチョウ
岩を一回りしてみると他に2個体見つかった。
今までとは違い動き回っている。
水温が17℃に上がったせいか。
水中にも春が来たのを楽しんでいるよう。
派手なミアミラウミウシ
ミアミラウミウシも見つかった。
それも2匹。
大きさは両方とも3cmほど。
やはりムラサキ村のカイメンの香りに誘われてきたのだろうか?
生憎人間にその香りは解らない。
先日いた大きなミアミラウミウシは見当たらない。
派手な色は毒のサイン
小さくてもミアミラウミウシの派手な色は目立つ。
何のための発色か?
毒があることをアピールしているらしい。
カイメンを食べるウミウシはカイメンの毒を体内に溜める。
ウミガメでカイメンをエサとするタイマイも毒があるため食用にはできない。
スカートがめくれるサラサウミウシ
さらにもう一種類のウミウシを確認。
水底の砂地近くで見つかった。
名前はサラサウミウシ。
大きさは5cmの成体。
やはりカイメンの香りに誘われて来たのだろうか。
風のように流れが吹くたびにスカートがめくれ白い体を覗かせる。
今、ムラサキ村はウミウシが集う。
この先どんなウミウシが現れるのか楽しみ。