ダンゴウオの子供 エンジェル
ハチマキ君
冷たい
水底に着底すると今までと違って魚がいない。
3月初旬、水温が14℃と下がった。
いつもなら沢山の小魚たちが目に飛び込んでくる。
シーンとした静寂の世界が広がり沢山の小さな浮遊物が中層を漂い、春濁りが視界を妨ぐ。
フードを通して頭に水の冷たさが伝わる。
魚達にとっては今が一番寒い冬。
泳ぎながら魚を捜す
ホンベラはいつもより数が少ない。
寒さに強いようで泳ぎは早く、いつもと動きは変わらない。
キタマクラもいるが寒いのか、動くのが嫌なのか、時折岩の隙間に挟まるように体を着底させている。


ダンゴウオ誕生
ダンゴウオの孵化シーズン
この時期、ダンゴウオの子供が生まれる。
孵化後7日ぐらいは頭に白い線があるのでハチマキ君とかエンジェルとか呼ばれる。
大きさは2~3mm。
ここら辺では数も少ないので見つけるのが難しい。
エンジェルはカジメ
生まれたてのダンゴウオの子供はカジメという海藻の上で見つかる。
つるつるした平らな部分にお腹の吸盤で吸い付く。
目の前に流れてくる小さなプランクトンを食べて育つ。
エツキイワノカワ
少し大きくなるとエツキイワノカワというレンガ色の海藻の上で暮らす。
江之浦では5月中下旬水温18℃になるとダンゴウオは姿を消す。
大きさは2.5cmぐらいの大きさでいなくなる。
その後は何処に行くのか解っていない。
低い水温が好き
ダンゴウオはもともと低い水温が好きな魚。
東北や北海道で多く見られる魚。
関東近辺では姿を消した後、もっと水温が低い深い場所に移動するのではないかと考えられる。
そして1月頃、水温が低くなると産卵のために浅い場所に現れる。
昨年見つけたハチマキ君
昨年2016年3月に深度6mのカジメの上にいるエンゼル君。

今日は見つからず。
ダンゴウオ捜しは泳ぎ回っては見つからない。
動かず、じっくり捜す、特別なダイビングスタイル。