イワシの群れに入ってみたい

イワシ団子

イワシ団子

以前からチャンスを狙っていた。

そこに潜ればとても面白いことになるだろうと。

ただ状況は難しく潜る機会はないと思っていた。

ルアーのマグロ釣り船に乗ると時おりお目にかかる。

マグロやカツオに追われたイワシの大軍が逃げ場を失って小さな黒い固まりになるイワシ団子。

食べるつみれの団子ではない。

小さくかたまるイワシの群れ。

イワシ団子に入りたい

このイワシ団子の中に以前から入ってみたいと思っていた。

釣りをしている目の前でそんなことが出来る筈もない。

やっと見つけたイワシ団子。

その下には待望のマグロがいる。

ルアーをなんとか上手くイワシ団子の中に投げ入れマグロを釣りたいと思っている太公望たち。

そんな夢を持つ人間を何人も乗せた船が何隻も一つのイワシ団子を取り囲む。

入るなイワシ団子へ

そのイワシ団子へ泳いで近づこうものならたちまち罵声の嵐。

魚は逃げ釣り師の憎悪の顔が取り囲む。

パンチの1つや2つは覚悟しなければならない。

イワシ団子で泳ぐのは危険を伴う

まず何十個ものルアーが頭の上に飛んでくる。

針に掛かれば痛いではすまない。

イワシ団子の中は密集過ぎて何も見えない。

そんなところに大型のマグロ突っ込んできたら大ケガ、下手したら失神して溺れる。

イワシ団子にサメが付いていることもあたりまえ。

イワシと一緒に噛まれたら冗談にならない。

イワシ団子の中へ入ったヤツが馬鹿である。

イワシ団子に入るチャンスは突然訪れた

大きな鳥山

西伊豆の田子の沖でボートダイビングを終えた直後。

800mほど沖に大きな鳥山が立っていた。

すると船長に電話が入る。

イワシの下にマンタがいる。

船首を直ぐに沖へ向けた。

イワシの群れの下にマンタ

到着すると他にもダイビング船が5隻。

イワシの群れにシイラが飛び掛かっている。

既に10人ほどのダイバーが潜っている。

下にはマンタがいるという。

船上からは見えない。

昨日はジンベイザメもいた。

船長が少しなら潜って良いと言う。

イワシ団子スノーケリング

イワシ団子すかさずスキューバタンクを外しマスクとフィンをつけて飛び込んだ。

凄い数のイワシが黒く塊りイワシ団子になっている。

周囲にはシイラが群れている。

横からシイラがイワシ団子に飛びつく。

下からはジェット機のような速さでカツオが襲う。

マンタは見えない。

マンタよりイワシ団子

それよりもイワシ団子に入りたい。

ゆっくり近づく。

イワシ団子

黒いかたまりは形を無限に変化させる。

イワシ団子は泳いでいるだけではなかった。

時計と同じ方向に回転しながら泳いでいる。

イワシ団子どのイワシも敵に喰われたくない。

必死の形相で回転の中心に向かって逃げる。

結果、群れが回転する。

イワシの種類はカタクチイワシ。

イワシ団子の中へ

イワシ団子

団子の中のイワシは密集した缶詰め状態。

体中にイワシがあたる。

すくえば簡単に手の平に乘る。

イワシ団子

どのイワシもパニック状態。

360°イワシの群れに囲まれている。

襲われ続けるイワシ団子

いつまでも遊んでいたい思いとは別に直ぐにイワシ団子はすり抜けた。

距離を離せばまたシイラとカツオが襲う。

終わりのない一方的な戦い。

あたり一面に銀色のウロコが舞う。

イワシ団子が食い尽くされるまで続くのか?

サメが来たら終演

気がつくと2mを越えるサメもエサ取りに現れた。

これ以上は危険。

サメの食い気にスイッチが入ったらコッチが危ない。

貴重な経験を胸に秘めイワシ団子アドベンチャーの幕を閉じる。