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大豆イソフラボンで養殖ウナギの90%がメスになる

大豆イソフラボンで9割以上がメスになる

養殖ウナギの90%がオス

養殖ウナギのほとんどはオス。

冬季に海岸や河口でシラスウナギを採取してそれを大きく育てて出荷しているのが現在のウナギ養殖の実態。

何故かは解らないが育てたウナギは90%以上がオスでメスがとても少ない。

ウナギの完全養殖を目指すためにもウナギのメスを増やすことを研究。

そしてこのたびそれが見つかった。

女性の美容の味方イソフラボン

イソフラボンは女性の健康と美容を支えてくれる優れもの。

女性の美しさや若々しさを手助けしてくれる。

更年期障害を予防改善し、美しい肌をつくる。

ガンのリスクを下げ、骨粗しょう症を予防、生活習慣病を防ぐ。

脳を活発化、やる気をださせるなどの働きがある。

特に更年期と閉経を迎え、エストロゲンの分泌量が減少する女性のトラブルを予防する。

大豆イソフラボンの多い食べ物と量

大豆飲料 125cc 含油量69.0mg

納豆 1パック(50g) 含油量65.0mg

豆腐 1/2丁(110g) 含油量55.0mg

油揚げ 1/2枚(75g) 含油量52.5mg

煮大豆 50g 含油量30.0mg

きな粉 大さじ1杯(6g) 含油量15.6mg

味噌 大さじ1杯(18g) 含油量7.2mg

1日の摂取目標量は40~50mg。

目安はだいたい1日に納豆1パック~豆腐半丁ぐらい。

愛知県水産試験場の女性研究員の思いつき

最初は愛知県水産試験場の女性研究員の思いつきで始まった。

栄養素の大豆イソフラボンをウナギの飼料に混ぜて育てる研究を進めた。

結果、一定期間シラスウナギに大豆イソフラボンを与えて育てると養殖ウナギの9割以上がメスになる。

現在、水産試験場で特許を出願中。

2023年に商用化を目指す。

ウナギのメスを増やせれば美味いウナギを食べられる?

ウナギ完全養殖に近づく大きな一歩

完全養殖には採卵と受精が欠かせない。

今まで少ない卵での人工授精を大幅に増やせる。

実験のパターンと回数を増やし、成功の可能性を求める。

ウナギ完全養殖の今後の問題

仔魚ウナギの効率の良いエサの発見と開発。

仔魚ウナギの飼育期間をいかに短くし、大きく育てるか。

飼育水槽の水質管理。

メスのウナギの方が大きく美味い

オスのウナギは大きくなると身肉と皮が硬くなるので大きく育てられない。

現在の養殖ウナギはオスが圧倒的に多いので200~250gサイズで出荷する。

もし多くのメスのウナギを扱うことができれば現在の養殖にも変化が起こる。

メスのウナギは大きく育ちやすく、大きくなっても身肉も皮も硬くならない。

結果、今の2倍の大きさ400~500gの大きさに育て、身肉と皮の柔らかい美味しいウナギを出荷することができる。

今までよりも美味しいウナギを安く食べることが可能になる。