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また食べたい想い出の地魚寿司

大盛リ、ガッツリ、コッテリが好き

熱い風呂と美味いめし

ダイビングの後は熱い風呂と美味いめし。

これに限ると昔の先達は言っていた。

昔は冷たいシャワーしか無かった。

今ほど美味いめしも用意されている訳ではない。

現在ダイビングはドライスーツが常識。

ウエットスーツでも大丈夫なように風呂も用意してある。

半分の望みは用意される時代。

昔はガッツリ、コッテリ、大盛り

その頃はよく腹が減った。

食っても食っても腹が減る。

味よりは量。

いくら味が良くても量が少なくては満足できない。

熱々のラーメンはコッテリ、量も2人前。

野菜もチャーシューも大盛りを好む。

トンカツなら草鞋サイズ

揚げたてで衣たっぷり、ソースを好きなだけかけて喰う。

脂で揚げたトンカツの脂身を喜んで喰う。

メシは大盛おかわり。

食べても食べてもまだ食べられる。

今ではとても出来ぬ。

量は多くなくても良いので美味いものを楽しみたい。

想い出のおまかせ地魚寿司

ダイビング後の美味いめし

喰い放題などはいらない。

同じものを沢山食べるよりも美味いものを少しづつ多種類食べたい。

人並みに年を経て食べ物の好みも変わってきた。

美味い魚が食べたい。

想い出の一人前。

トサカノリの三杯酢

ニギスの三杯酢

注文したのは地魚寿し、地元で捕れた魚を握りで出す楽しみの寿司屋。

待っている間は好みのトサカノリの三杯酢。

海藻サラダにも入る赤い海藻、別名ニギスと呼ばれる。

流れの早い岩場に育つ。

もずく酢はあってもトサカノリは何処にもない。

ワイングラスに入ってくるところから普通と違う。

この店のトサカノリの三杯酢は美味い。

ショウガの香りがする出汁が最高。

マトウダイの昆布〆握り

マトウダイの昆布じめとアマダイの握り

最初に出てきたのは白身の2貫。

左がマトウダイの昆布〆。

フレンチに出てくるマトウダイ。

平べったい口の大きな魚。

体の真ん中に黒い的がある。

口に入れるとクセの無い白身は喉ごしを優しく過ぎていく。

アマダイの握り

右はアマダイ。

関西ではグジと呼ばれる高級魚。

砂に穴を掘り顔を出してエサがくるのを待っている。

頭の丸いピンク色の魚体。

ほんのりした甘みと柔らかい白身が舌の上で転がる。

マアジの握り

マアジ握り

マアジの半身。

1貫が大きいので一口サイズに切ってある。

2貫分の大きさ。

ショウガとタレがついている。

口の中には鮮度の良いマアジとショウガ醤油、香り旨みが広がる。

昇天。

マゴチの握り

マゴチの握り

夏の魚、マゴチ。

水底でヒラメのように生きエサを待つ。

ヒラメと違うのは立てに潰したよなスタイル。

英語はマゴチで Flathead フラットヘッド、ヒラメは Flatfish 。

シャリに小ネギをまぶしたアクセント。

透きとおる身が涼しい。

キンメダイの炙り握り

キンメダイの炙り握り

キンメダイは漢字で金目鯛。

名前の通り目がゴールド。

ローズマリーの赤ちゃん」と同じ。

この魚は深海魚、ゆえに明るい場所は苦手。

深海魚の魚はみな瞳がないような感じに見える。

キンメダイは暗闇でも役にたつ金色の目玉を持つ。

皮を残して炙り、皮の下の脂と香りを楽しむ。

深海の香ばしさに鼻がくすぐられる。

真鯛より旨い。

しめさば握り

しめさば握り

なんだこりゃ!

鯖の腹。

銀色の腹。

大トロの腹。

思うほどに脂のしつこさが無い。

見た目よりも歯ごたえがある。

姿に騙された。

面白い。

タチウオの炙り握り

タチウオの炙り握り

タチウオまで腹。

いい色に炙ってある。

ここまでいくと反則技。

大きいので真ん中に箸を入れると真っ二つに割れた。

嘘のように柔らかい。

味も、見た目も、変化に富む。

ここは子供心を遊ばせる。

うまい。

カンダイの握り

カンダイの握り

最後の握りはカンダイ。

寒鯛と書いてカンダイと読む。

冬でも釣れるのでこの名がついた。

小さいうちはオレンジ色、成魚になるとピンク色、さらに巨大化すると額が宇宙戦艦ヤマトのように出っ張る。

ダイバーにはコブダイと呼ばれるカンダイはベラの仲間。

カンダイは初めて食べる。

白身の味はほの甘く、プリンプリンの歯ごたえ。

鮮度の良い証。

最後にどうしても食べたいものがある。

今日は我慢できない。

アナゴ炙り握り

アナゴ炙り握り

身の厚さ、大きさ、つや。

つめの垂れが何とも言えない。

香りもまた芳し。

〆のひと品。

三つ葉とまる麩の吸い物

三つ葉と丸麩の吸い物

まる麩が可愛い。

なぜか昔を思い出す。

ダイビングの後は美味いめし。

これだけの味わいを楽しめたら大満足。

今の望み、またこの地魚に巡り会いたい。