美味しい店の見つけ方

先輩のお言葉

初めての土地へ行ったときに美味しいお店を見つけるコツを聞いたことがある。

知らない土地でも必ず美味しい店を捜し当てる名人と言われる先輩。

何も知らない土地でどのように美味しい店を見つけるのですか?

まずその方が言ったのは「誰も客のいないお店には入らない」だった。

美味しいお店なら客が入って美味しそうに食べている。

客が沢山入って賑わっているお店なら大抵は大丈夫。

逆に客がひとりもいないようなお店は要注意、美味しくない場合がある。

臭いも大事、美味しい店は美味しい匂いがする。

それと店の雰囲気。

この3つだと教えてくれた。

千葉県館山

館山に来て昼食を予定していた店が休みで入れなかった。

それではと第二候補の店へ回ったが店主が歳で店を閉店してしまったらしい。

しょうがないと戻りまだ入った事のない店の前に立つ、つくりは大きくない。

青空色の暖簾

青空色の暖簾が下がっけいる。

前に赤文字の暖簾が下がった店では失敗だったことがある。

ゆえに空色の暖簾も腰が引けてしまう。

今まで何度か店の前を通ったことがるが何故かいつも閉っている店だった。

時間も経ちすぎるのでダメもとで暖簾を潜った。

小さなカウンターとショーケース、奥座敷2間に3テーブル、板さんとお袋さんの2人で営業しているようだ。

客がいない

他の客は誰もいない。

あれ!

本当にやっちゃったかな?

大きな期待は少しづつ消沈する。

メニューを見れば近くの漁港から地元の魚を仕入れているのが自慢らしい。

その中に面白いメニューが目についた。

この店の名物「ぶだい赤づけ寿し」。

ぶだい赤づけ寿し

ブダイ

ブダイは漢字では舞鯛と書く。

鯛と名前がついているが、鯛とは似ていない太り気味のブサイクに見える魚。

鯛ではなく雑食性のベラの仲間、大きさは40cmほどになる。

深度1~30mの比較的浅い岩礁帯に棲んでいる。

夏はカニなどの甲殻類などを好んでを食べ、冬はハンバノリなどの海藻好んでを食べる。

身肉に磯臭さが出る、夏より冬に臭いが弱くなる。

ベッコウ寿し

伊豆大島でブダイの臭いを押さえるため、ブダイの身を薄く切り醤油と島唐辛子につけたものをベッコウと呼んで食べる。

握りにしたベッコウ寿司が名物になっている。

醤油と島唐辛子の辛さでブダイの臭いを消した面白い料理。

現在はブダイだけでなく、メダイやメジナのベッコウなど他の魚でもベッコウを作っている。

ぶだい赤づけ寿し

この店ではブダイを仕込み、づけにしたブダイを「ぶだい赤づけ寿し」として美味しく食わせるという。

他では聞いたことがない。

どのようなものか?

ブダイだけの寿司では淋しいので地元で捕れた魚の握りを頼んだ。

写真の下側6艦が地元の魚、解りやすい安いように女将さんがメモをつけてくれた。

地魚寿し
地魚寿し

手前左からマダイ、ヒラマサ、マアジ、カマス炙り、クロムツ炙り、ぶだい赤づけの6艦。

奥の段は大トロ、赤身、ズワイガニ、アナゴ、タマゴ、イクラの6艦とちょっと多めの12艦、シャリはやや小さめ。

早速、ぶだい赤づけ寿しを食べてみた。

ぶだい赤づけ寿しの食感

磯臭さはまったく感じられない、大島のベッコウ寿司のように辛くもない。

肉厚でこりこり、今日の朝まで生きていましたとばかりの歯ごたえ、ブダイの味ではない。

どちらかというと高級白身魚。

鮮度の良いブダイを使い、早い下処理で臭みを止めている。

もちろん、他の魚たちも旨いと思った。

久しぶりの当たり。

青空色の暖簾はOKだった。

次回はアブラキンメを食べてみたい。

赤づけとは?

今も疑問に思う。

ぶだいの赤づけとは何か?

醤油に漬けて身がやや赤く見えるからか?

赤酢を使っているのか?

赤唐辛子を使っているのか?

特に酢で〆た感じも無く、辛くも無かった。