中トロのようなキンメダイ

20年以上前の刺身の味

初めてあの刺身を食べたのは今から20年以上も前だった。

場所は神奈川県の小田原、店の名前は芳月

今はもうない。

昼飯場所を捜して初めて入った店だった。

刺身盛り定食

刺身の盛り合わせ定食をお願いした。

その中に入っていた一切れの味に驚いた。

赤い皮のついた白身、通常ならさらっとした味が口の中を通り過ぎていくはずだった。

けれど違った。

中トロのような味の白身

味と香りはそのままなのに脂が乗っていて驚くほど旨い。

今までとの刺身とは違う。

まるで中トロのような品の良い脂の乗りだった。

その魚の名前はキンメダイ。

キンメダイ

今は煮つけやシャブシャブなどで食べられる美味しい魚で知られる。

キンメダイは通常はここまで脂が乗ってない。

その後、何年も中トロのようなキンメダイを捜した。

出会えることを楽しみにしていたが会うことは出来なかった。

中トロキンメダイに再開

そして10年程前に2回目の中トロキンメダイに出会う。

綺麗な白身に赤い皮をつけたキンメダイはあの幻の味だった。

場所は埼玉県の浦和、店の名前はりくぜん

この店も今は無い。

りくぜんの板さんが言っていたのは、中トロキンメダイの特徴は、見た感じは通常のキンメダイと同じだが、氷と一緒に脂がとても浮いていると。

その後は中トロキンメダイに出会えていない。

寿し

中トロキンメの正式名

アブラキンメ

先日、千葉県房総半島の館山へ出かけた時に初めての店で昼食を食べた。

美味しい魚料理だったので後日、店のホームサイトを見ていたらキンメダイとアブラキンメの写真が載っていた。

店内ではアブラキンメの文字も名前も聞かなかった。

アブラキンメとは聞いたことがない魚。

もしかしてアブラキンメとは捜している中トロキンメのことか?

キンメダイに時たま混じるアブラキンメ

キンメダイに混じって時たまアブラキンメは獲れる。

キンメダイは水深100~800mの深海に生息する目が金色で大きな赤い魚。

朝方キンメダイは浅めに移動し、日の出と共に深場へ移動する。

漁のほとんどは何本もの針にエサをつけた道具で釣る立縄漁業。

水深が深いので何度も上げたり、下げたりできない。

そのようにして捕ったキンメダイの中にアブラキンメが時おり混じることがある。

正式名はフウセンキンメ

このアブラキンメの正式名はフウセンキンメ。

キンメダイにそっくりだがキンメダイよりも体高が高く、鼻の穴が楕円形、味は脂が乗っていて旨い。

このフウセンキンメが長年捜していた中トロキンメだった。

キンメダイとは別の種類で名前まで持っているとは・・・

フウセンキンメ、トロキンメ、アブラキンメなどの呼び名。

チャンスがあればまた食べてみたい。