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増えて減らない漂流ゴミ 魚、カメ、鳥、クジラが死ぬ

漂流ゴミの現状

増える漂流ゴミ漂流ゴミ

海を漂流するゴミが増えた。

世界各地の海岸にも沢山のゴミが打ち上がる。

日本国内で製造された物もあれば、中国、台湾、韓国から流れてきたものもある。

漂流ゴミの中で多いものは空のペットボトルとキャップ、ビニール袋、漁網、ブイ、フロート、発泡スチロール、ロープ、ポリ容器、木片、プラスチックで出来た皿、カップ、スプーン、フォーク、ストロー、などの食器類。

なぜこんなにも沢山のゴミが流れてくるのか?

いくら海岸のゴミを綺麗にしても次から次へと流れてきては収集が尽かない。

大量の漂流ゴミ

台風

台風などで大雨が降った後は沢山の木くずなど他のゴミと一緒に川から海へ流れ出る。

津波

8年前の311東北大地震の大津波では家屋、生活用品、船、漁具など数えきれない量が海へ流されゴミとなった。

大雨

ゴミ処理のうまくいってないインドネシア共和国では、多くのゴミが川から海へ流出、そして漂流する大きな問題になっている。

バリ島に大量の漂流ゴミ

バリ島のクタ海岸がゴミで覆われてしまった。

サーフィンのポイントで名高いクタ海岸がゴミだらけ。

大事な観光収入を得るための来訪客も減る。

昨年11月にバリ島の南西端のムンジャンガン島で潜った時に凄い量の漂流ゴミに遭遇

水面に沢山のゴミが浮き、水中に潜っても数えきれない漂流ゴミが漂う。

どれぐらいの範囲に漂流ゴミが広がっているのか解らない。

船上からは見渡す限り島の周り全部が漂流ゴミ。

昨年まではこんなゴミは無かった。

ゴミのほとんどはプラスチック系

流れているゴミはほとんどがプラスチック系。

買い物時のビニール袋や菓子のビニール袋がほとんど。

他にはペットボトルとキャップ、ビニール容器、ストローなど。

まるで海に捨てているとしか思えない。

翌日には風向きが変わり、ゴミ漂流ゾーンはかなり沖に移動した。

ゴミを海へ捨てる

10年ほど前、フィリピンのダイビングクルーズ中に見た光景がある。

船のゴミは大きなビニール袋に入れて船尾に溜めておく、朝になると綺麗に無くなっている。

ある夜中、星を眺めにデッキに出てみるとクルー達がゴミを海上投棄していた。

嫌な思いを感じたが特に注意も出来なかった。

日本でも昔、船上のゴミは岸から遠く離れた海域ではゴミの海上投棄が認められていた。

現在の日本では船の大小に限らずゴミの海上投棄は違法。

豪華大型客戦などは焼却場まで船内に常備している。

国によっては今も船上から海へゴミを捨てている。

ゴミはこんな害に

ビニール袋

ビニール袋はカメがクラゲと間違えて誤食。

少量なら大丈夫かもしれないが量が多くなれば胃腸に消化できないビニール袋が詰まり、腸閉塞で死んでしまう。

キャップ

ペットボトルのキャップを魚と間違えて鳥が飲み込んでいる。

胃の中がキャップでいっぱいになれば魚を取り入れるスペースが無くなる。

そして栄養が取れずに死んでしまう。

漁網

漁網に絡んで苦しんでいるカメやイルカ、魚達がいる。

網に引っ掛かって暴れればさらに絡む。

解決は人間の手によって網から外すしか考えられない。

ロープ

ロープに絡んで外せないマンタがいる。

過去にロープを絡めたマンタを2回見たことがる。

1回目はメキシコのラパスのエルバホ、強い流れの中、ボートアンカーの付いたロープを引っ張り泳ぎ去っていった。

2回目の機会は数年後に訪れた。

インドネシアのボルネオ島のサンガラキ。

ロープに絡まったマンタは離れずに何回も近くに来るので外すことが出来た。

マンタの側に寄ると大人しくホバーリングをしていた。

ロープを外したマンタの口は裂けていた。

外したロープは太いナイロンで編まれたサメ漁用の特別なロープだった。

問題は解決しない

船に乗っていてゴミが浮いているのを見ると嫌な気持ちになる。

ゆえに自然分解に時間のかかるプラスチックゴミは捨てない。

小型船の船長がタバコの吸い殻を海へポイ投げするのを見るとやるな瀬ない気分になる。

ゴミを無くすにはゴミ捨ての場所と処理、川や海に捨てない。

漂流ゴミの回収方法と技術の向上、海岸の清掃を続けていくしかない。

今だハワイとアメリカの間には太平洋ゴミベルト地帯があり、1臆トンの浮遊ゴミが日本の面積の4倍の広さを漂っている。