深い海の短い潜水時間

流れの中の捜索

潮の流れが速い海で捜索をするというのは難しい仕事だ。

ましてや深度が深くなれば潜水時間の限界も短く、タンクのエアー消費も早い、さらに厳しい仕事になる。

水中にいられる時間

減圧症(潜水病のひとつ)に罹患せず、エアー切れも起こさずに作業を終えなければいけない。

実際にダイブコンピューターのプランを見てみる。

コンピューターはスキューバプロのGALILEOの2種あるタイプのSOL。

深度36メートルではリミット11分

深度36メートルの減圧不要限界の潜水時間は11分がリミット。

浮上を開始するまでギリギリで11分いられる。

ただし潜降する時間も含まれる、深度36メートルまで1~2分は必要になる。

潜水時間もリミットギリギリでは危ない、数分でも余裕が欲しい。

実際に36メートルの深度で作業ができるのは5~6分ほど。

この短い間に終わらせなければならない。

リミットを超えた場合は減圧という複雑な手順を踏む必要がある。

時間と余分に空気が必要になる。

深度39メートルではリミット9分

深度39メートルでは9分がリミット。

さらに状況は厳しく、39メートルで作業できる時間は4~5分ほどになる。

浮上にも最低5分の時間が必要になる。

浮上時間

減圧症を防ぐには1分間に18メートルの浮上速度を超えてはいけない。

1分間に18メートルの浮上速度またはそれ以下の浮上速度で浮上する必要がある。

そして深度5メートルで体に溶け込んだ窒素を少しでも出すために3分間停止をする。

直接水面へ上がれば溶け込んだ窒素が体の中で気泡化していく。

深度5メートルで3分間停止することで気泡化する泡の量を減らす。

早いエアー消費

水圧で圧縮され

タンクのエアーが無くなるのも深い海では早い。

水面で120分呼吸できる空気の量は深度10メートルでは半分の60分しか呼吸できない。

これは水面の2倍の水圧にエアーが圧縮されるからだ。

深度20メートルでは40分、深度30メートルでは30分、深度40メートルでは24分で空気が無くなってしまう。

深度に応じた水圧に空気は圧縮され、消費される。

肺活量の違い

呼吸量も個人々違いがある。

体の大きな人は酸素を多く必要とするため肺活量が大きい、早くタンクのエアーを消費してしまう。

また、水中で激しい動きをすれば呼吸が早くなりエアーの消費が激しくなる。

水中で作業をしながらも呼吸が乱れぬように気持ちを落ち着かせ、呼吸を安定させなければならない。

呼吸抵抗

特に深い海では空気の密度も濃くなるため早い呼吸がしずらい。

呼吸抵抗が生じ、早い呼吸をしようと思ってもレギュレター(呼吸装置)からスムーズにエアーが出ずらい、息苦しさを感じる。

この息苦しい呼吸を続けると大きな事故につながる。

ゆえにゆっくりした呼吸が必要だ。

深い海では、減圧症の危険性から時間が制限させられ、タンクのエアーには限度があり、特に深度が深いほど呼吸するエアーは早く消費する。

さらにエアー消費と呼吸抵抗の観点からもゆっくりした呼吸を心がける必要がある。

この条件の中、潮の流れが加われば作業はより難しいものになる。