勤労感謝の日は新嘗祭

祝日

11月23日は勤労感謝の日で祝日だ。

「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」を趣旨として1948年に制定された。

簡単にいうと今年もちゃんと働けて良かったと感謝する日。

新嘗祭

もともとは飛鳥時代に始まった天皇陛下の大事な年間行事である新嘗祭の日だった。

新嘗祭とは、「にいなめさい」または「しんじょうさい」と呼び、秋に獲れた一年分の収穫物を感謝する天皇陛下の行事、収穫祭と言った方が解り易い。

新嘗祭のため全国から献上された米を確認する天皇陛下

第二次世界大戦終戦後にアメリカ連合国軍最高指令官総司令部により天皇陛下の行事と切り離され、勤労感謝の日として祝日になった。

11月23日新嘗祭は宮中行事、国民にとっては勤労感謝の日と区別した。

その頃、アメリカは天皇が力を持つことを恐れていたためだ。

それが現在に続いている。

新嘗祭は過酷な祭祀

2回の儀

では新嘗祭は天皇陛下のどのような行事なのか。

一年のうちもっとも重要な祭祀であり、天皇陛下にとってもっとも過酷な祭祀。

11月23日に「夕(よい)の儀」と「暁(あかつき)の儀」と2時間づつ2回行われる。

夕の儀は午後6時から8時までの2時間、続いて暁の儀は午後11時から翌日24日午前1時までの2時間。

2時間の正座

祭祀の間、天皇陛下は正座をし続けなければいけない。

2時間連続、そして3時間休憩後にまた2時間連続して正座をしなくてはならない。

私などは10分も正座すれば足が痺れて動かなくなる。

そのために正座を維持できるように時間をかけて体を調整されている。

思い白装束

身に纏っている御祭服は新嘗祭だけの衣装で、白い絹で出来ており重い、着るだけでも数10分かかる。

動きにくく、さらに足が痺れそうだ。

寒い神殿

儀式が執り行われる神殿には暖房が無い、気温が10℃以下になる年もあり寒い、その中で2時間正座し続けなければいけない。

過酷な祭祀という理由だ。

新嘗祭の執り行い

神殿への入室は天皇陛下と巫女2人だけ

11月23日午後6時、綾綺殿(りょうきでん)で御祭服を纏われた白装束姿の天皇陛下は松明の明かりだけの御拝廊下を渡り、儀式を執り行う神嘉殿に移られる。

神嘉殿に入室できるのは天皇陛下と神事を手助けする2人の采女(うねめ)のみ、その他の出入りは許されていない。

供え

天皇陛下は今年皇居で収穫した米と全国から献上された新米や粟、新米から作った酒などを神前に供えられる。

祈り

そして神前に拝礼し御告文(おつげぶみ、またはごこうぶん:天皇陛下が皇祖皇宗の霊や神々に告げる文)を読み、一年の五穀豊穣(ほうじよう)と国家、国民の幸福を祈られる。

直会

祈りが終わると供え物を皇祖皇宗の霊や神々とともに食される。

直会(なおらい)と呼ばれる。

御告文と直会を正座したまま2時間かけて執り行う。

最後に皇太子さまが神嘉殿に拝礼され、天皇陛下と皇太子さまが一緒に神嘉殿を後にされる。

日本全国の国民の幸福のために天皇陛下は毎年この過酷な祭祀を執り行なっている。

最後の新嘗祭

そして天皇陛下は84歳、心臓冠動脈バイパス手術も受けている。

体調を考え、暁の儀はおでましを止め、夕の儀は最後の30分だけおでましされた。

そして今生天皇が執り行う最後の新嘗祭となった。

来年は5月に皇太子さまが即位して天皇陛下となり11月に初めての新嘗祭こと大嘗祭を執り行う。