女房 質に入れても 初ガツオ

見栄で食べたい初ガツオ

江戸っ子が喜んで使った言葉。

見栄っ張りの江戸っ子が好きそうな川柳だ。

恋女房を質に入れても食べたい初ガツオ、それほど食べたい。

実際に女房を質に入れるなどありえない、やはり女性は強い、いつも亭主は尻の下。

言葉だけでも強がってみたい。

なぜそんなに食べたいか?

それは値段が高かったからだ。

とても一般の庶民が食べられる値段ではない。

富裕層だけの食べ物だった初ガツオ、ゆえに憧れの季節料理、江戸っ子の見栄だ。

1匹の値段は今の金額で言うと4~30万円、まるで築地の初荷初競りのクロマグロのご祝儀相場のような値段だ。

カツオ1匹3kgだとしても1kgあたり1万3千~10万円もする。

この値段なら今でも富裕層の食べる刺身だ。

江戸で不人気な秋の戻りガツオ

秋のカツオの方が脂も乗っているのに値段はとても安い。

一般庶民でも食べられる安い価格だが氷の無い時代に脂の乗ったカツオは痛みも早く生臭い。

痛みを遅らせるため塩漬けなどの処理をしてから食べられていたため初ガツオのような人気が無かった。

脂はそんなに無いがさっぱりした味の初ガツオの刺身が人気だったもう一つの理由だ。

気仙沼で初ガツオ

記録史上最早

その初ガツオが宮城県気仙沼港で昨日4月21日に初水揚げがあった。

気仙沼の生鮮カツオの水揚げは有名で年間水揚量全国一番を21年間続けている。

また過去30年間の記録の中で4月にカツオの水揚げがあったのは初めて、今までで一番早かったのは5月10日で例年に比べ1ヵ月早い。

八丈島の沖

水揚げをした船は静岡県沼津市のカツオ・マグロ巻網運搬船の第十一大師丸(399トン)八丈島と御蔵島の間で操業、流れる黒潮の水温は21℃、大きな群れを見つけて巻き上げた。

今月4月上旬に千葉県外房勝浦港の船がクロマグロを何本も釣り上げた場所の近くだ。

1千128万4000円の水揚

捕れたカツオ・マグロは26トンと多く、近い千葉県で水揚げしたかったが値崩れを敬遠して、少し遠いが宮城県の気仙沼港で水揚げをした。

カツオは良いもので1kgあたり868円の値段がつき、平均すると1kgあたり434円で競り落とされた。

1回で26トン×434円=1千128万4000円の水揚げだ。

水揚げされたカツオは近隣の市場と築地へも送られた。

宮城県の石巻漁港でも

80トンの水揚げ

また同じく宮城県の石巻漁港でも同日4月21日に初ガツオの水揚げがあった

水揚げしたのは福島漁業所有の巻網船第88惣宝丸(300トン)。

水揚げ量は80トン、キハダマグロが多く、カツオは少なめだった。

漁場は同じ近辺

漁場はやはり八丈島沖、カツオの割合は全体の10~20%ほどだった。

キハダマグロは15~20キロの大きさで中坊サイズと呼ばれる大きさだ。

カツオは2~2.5kg。

カツオは1kgあたり350~500円、キハダマグロは1kgあたり410~700円で競り落とされた。

明日の晩餐

今日は日曜日で築地は休みだが明日は競りがある。

明日の晩には何処の魚屋にもカツオとキハダマグロの刺身が並びそうだ。

今は「女房 子供一緒に 初ガツオ」