20180429chibakentateyamasshiito

ツチクジラの大ジャンプ

伊豆大島と外房の間

3年前の初夏、神奈川の真鶴から外房の布良沖を目指して遊漁船に乗っていた。

伊豆大島と外房の間で凄いものを見た。

乗船した船からは600mぐらい離れた場所でクジラがバシャンバシャン跳ねているのである。

大きさは乗船した船と同じぐらい。

家族なのか10頭位の群れ、尾鰭だけは水中から出ないが水面から飛び跳ねる。

交代で跳ねているのか?

水しぶきが半端ではない。

遠く走りながら見ていた。

よく見ると2つのグループがあり2カ所で跳ねている。

交尾のシーズンで発情しているのか?

そのジャンプは10分以上続き、遠く見えなくなった。

壊れちゃうよ!

船長はクジラに近づことうとせず「あんなのが当たったら1っ発で船が壊れちゃうよ!」

「怖え~よ~」と何回も言っていた。

かなりの迫力があり、よほど怖いのだろう。

口が細く尖るクジラ

そのクジラは通常のクジラの形ではなく、口が細く尖っている。

ちょうどイルカを巨大化したクジラという感じだ。

名前はツチクジラ、知ってはいたが生で見られるとは思わなかった。

もう今日はこれだけで乗船して良かったと感激したことを覚えている。

もすぐその季節がやってくる。



外房の和田浦港

ツチクジラの水揚げ

ツチクジラは千葉県外房の和田浦港で毎年捕鯨の対象として水揚げをしている。

ここから近くの漁港だ。

南房総は昔から銛でクジラを捕る。

400年の歴史

その歴史は400年も前からだ。

ツチクジラの捕鯨基地は他にも、北海道の網走と函館、宮城県の鮎川と日本には4つある。

国際捕鯨委員会が保護するのは絶滅危惧されるシロナガスクジラなど13種類だ。

ツチクジラは保護対象になっていない小型のクジラだ。

捕鯨禁止の対象となっていないクジラは国が資源を管理する。

和田浦港だけで26頭枠

日本で決めたツチクジラの捕鯨枠は年間66頭、この和田浦港の船だけで年間最大26頭の枠がある。

毎年26頭すべてが水揚げ出来る訳でもない。

漁期は6月20日~8月末の約3ヵ月。

それ以外の期間にツチクジラをこの港の船は追わない。

ツチクジラ漁

成長すると体長は10メートル、体重は11トンになる。

和田浦港にある捕鯨船は30トンの船が2隻、5人が乗船し、20~100km沖合でツチクジラが現れるのをただひたすら待つ。

クジラが潮を吹くのを捜す、警戒心が強いため静かに驚かないように捜さなければ海深く潜ってなかなか浮いてこない。

ときには3日も沖合でクジラを待つこともある。

クジラが捕れれば帰る。

クジラを見つけると静かに50m以内に近寄って銛を打つ。

外れて逃げられればその群れは沈んだまま近くには浮いてこない。

逃げたクジラの群れを捕ることは、ほぼできない。

銛が命中するとツチクジラは深い海へと潜って行く、長いと1時間浮上してこない。

仕留めたツチクジラはそのまま和田浦港へ運ばれ、18時間海水につけたままにして熟成させる。

解体処理に4~5時間

和田浦港にはツチクジラを解体する作業場があり、ワイヤーを付けられウインチで引き上げる。

大きな薙刀のような専用の解体道具で専門の職人が手際よく解体していく。

港の中は血で赤く染まる。

解体作業には4~5時間が必要になる。

一般公開

このツチクジラの解体は一般の人にも公開しているので水揚げのあった日の朝に行けば見ることが出来る。

日本でクジラの解体を一般に公開しているのはこの和田浦港だけだ。

解体は速ければ朝5時頃から始められる。

昨年解体されたクジラ肉は1kgあたり2400円で販売された。

水揚げがあれば和田周辺では食堂や民宿などでもクジラ料理が楽しめる。

クジラカツ、竜田揚げ、寿司、刺し身、焼き肉、ハリハリ鍋などの料理で食されるが人気はカツと竜田揚げだ。




伊豆大島と外房の間でツチクジラの大ジャンプ 外房和田浦港で年間26頭の水揚げ枠 502

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